グローバルIoT展開を加速する高出力・高感度LoRaモジュール「NST-920DLN」が登場

テクノロジー

NST-920DLNの主な特長

1. 高出力送信とグローバルカスタマイズ対応

NST-920DLNは、日本国内では250mW(24dBm)の高出力送信に対応し、技適取得済みのためすぐに利用できます。さらに、ソフトウェア変更により最大500mW(27dBm)への出力増強が可能で、海外市場での活用が期待されます。ただし、500mW出力は日本国内の電波法では使用できません。

また、標準仕様は920MHz帯(国内ARIB STD-T108準拠)に対応していますが、部品交換(ハードカスタマイズ)により150.0MHz~960.0MHzの幅広い周波数帯に対応可能です。これにより、東南アジア、欧米、中東など、各地域の電波規制に合わせた製品展開が実現し、グローバルなOEM供給に適しています。

カスタマイズ種別 変更する内容 変更が必要な場面
ハードウェアカスタマイズ (部品交換) BPF(バンドパスフィルタ) 等の高周波部品の交換 輸出先が日本と異なる周波数帯を採用している場合例:欧州:868MHz、北米:915MHz、東南アジア各国仕様
ソフトウェア変更 ファームウェア設定による送信出力の切り替え (250mW→500mW) 輸出先が500mW出力を許可している場合 ※日本国内は500mW技適が未整備のため使用不可

2. ダブルLNA搭載による超高感度受信(-152dBm)

ダブルLNA(Low Noise Amplifier)の搭載により、最低受信感度-152dBmという超高感度を実現しています。これは、一般的なLoRaモジュール(通常-130dBm程度)と比較して大幅に優れており、送信出力を増加させることなく実効的な通信距離を延長できるため、バッテリー寿命や電波法の制約を受けずに通信エリアを拡大することが可能です。

3. 多様な変調方式への対応

LoRaに加え、FSK・GFSKの計3方式に対応しています。これにより、通信速度、通信距離、消費電力のバランスを用途に合わせて選択できます。

変調方式 通信速度 特長
LoRa 292bps~37.5kbps 超長距離・低速通信、SF・BandWidth・CodingRateの設定組み合わせで、通信速度、通信距離が異なります。
FSK 50kbps~300kbps 比較的高速・短中距離。通信速度設定にて通信距離が異なります。
GFSK 50kbps~100kbps 通信速度はFSK同等。FSKよりbitエラー発生率が低く安定しますが、実効スループットが低下

4. オンボードCPU搭載・スタンドアロン動作対応

ARM Cortex-M4(STM32WLE)を内蔵しており、外部マイコンなしでスタンドアロン動作が可能です。FlashROM 256KB、SRAM 32KB、EEPROM 4KBを搭載し、組み込みアプリケーションを直接実行できます。GPIO/ADC/SPI/I2C/UARTといった外部インターフェースも備え、センサーとの直結実装に適しています。

5. セキュリティ・信頼性

AES128暗号化を搭載し、-40℃〜+75℃の動作温度に対応。RoHS指令にも準拠しており、高いセキュリティと信頼性を備えています。

製品ラインナップにおけるNST-920DLNの位置づけ

出力 受信感度 技適種類 日本国内使用 備考
500mW (+27dBm) -152dBm 日本国内未整備 不可 海外展開向け
250mW (+24dBm) -152dBm 陸上移動局無線 使用可 (技適取得済) 日本国内向け
250mW (+24dBm) -137dBm 陸上移動局無線 使用可 (技適取得済) 既存製品
20mW (+13dBm) -137dBm 特定小電力無線 使用可 (技適取得済) 既存製品

活用シーン

NST-920DLNは、以下のような幅広いシーンでの活用が想定されます。

  • 海外展開向け企業: 部品交換により150.0~960.0MHzに対応し、各国の電波規制に合わせたカスタマイズが可能。東南アジアや欧米向けIoT製品の開発に貢献します。

  • 国内組込みメーカー: -152dBmの高感度受信と技適取得済みであることから、センサーユニットや通信製品への組み込みにおいて、開発コストと期間の大幅な短縮、早期製品化に寄与します。

  • エヌエスティ・グローバリスト社のソリューション: 同社が提供する「SR-IMAGE」(各種センサー×カメラ画像との遠隔監視サービス)や「SR-ILINK」(ウェアラブルウォッチを活用した安心・安全管理)において、広域で安定したネットワーク構築を可能にします。

NST-920DLN搭載ユニット:SpreadRouter-MW

NST-920DLNモジュールを搭載した同社の通信ユニット「SpreadRouter-MW」は、各種インターフェースを介してセンサーや計測機器との接続を可能にします。

SpreadRouter-MW

標準搭載インターフェース

  • アナログセンサー(4-20mA / 0-5V)

  • デジタルセンサー(無電圧接点)

  • シリアル機器(RS232C / RS485)

  • CTクランプ(電流計測 4系統)

このモジュールは、IoTデバイスのグローバル展開を目指す企業にとって、開発の自由度と市場投入までの期間短縮に大きく貢献するでしょう。

製品に関する詳細は、エヌエスティ・グローバリスト株式会社のウェブサイトをご確認ください。

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