コンガテック、AMD Ryzen AI Embedded X100シリーズ搭載の高性能COM-HPC Clientモジュール「conga-HPC/cRX1」を発表
組込みおよびエッジコンピューティング技術の提供を行うコンガテックは、AMD Ryzen™ AI Embedded X100シリーズプロセッサーを搭載した新しいCOM-HPC Client Size Cモジュール「conga-HPC/cRX1」をリリースしました。このモジュールは、高い演算能力を必要とするフィジカルAIアプリケーション向けに特化して設計されており、過酷な環境のエッジでの利用に適しています。

conga-HPC/cRX1の主な特長
「conga-HPC/cRX1」は、最大16個のAMD「Zen 5」CPUコア、内蔵AMD Radeon RDNA 3.5 GPUの最大40個の演算ユニット、および専用のNPUを搭載しており、COM-HPC Clientモジュールとして新たなパフォーマンスベンチマークを確立しています。内蔵AIとFP32の高い演算性能により、多くのアプリケーションで外付けのAIアクセラレーターカードが不要になることが期待されます。
このコンピューターモジュールは、-40℃から+85℃という広い産業用温度範囲に対応しており、動的な動作環境下で複雑なタスクを実行できます。そのため、認識、解析、動作を統合するフィジカルAIアプリケーションに最適です。
幅広い適用分野
「conga-HPC/cRX1」の主な適用分野は以下の通りです。
-
ロボティクス
-
スマート農業
-
物流
-
林業向けの自律移動車
-
メディカルテクノロジー
-
インダストリアルオートメーション
高いAI性能とリアルタイム制御
AMD Kria™ AI SOMポートフォリオの一部であるこのCOM-HPCモジュールは、リアルタイム制御やセンサーフュージョン、プランニング、意思決定といった、時間的制約の厳しいシーケンシャルなワークロード向けに設計されています。
内蔵のAMD Radeon RDNA 3.5 GPUは、最大59 TOPSのINT8 AI推論性能と最大23 TFLOPSのFP32演算性能を発揮し、協働ロボットや自律走行車における認識や物体検出などの高度な並列処理ワークロードを高速化します。また、大規模言語モデル(LLM)をローカルで実行することも可能です。さらに、専用のAMD XDNA 2 NPUが最大50 TOPSのAIパフォーマンスを提供し、物体の検出や認識、音声認識、画像処理といった常時稼働が必要なAIワークロードに対応します。
開発者のコメント
コンガテックのプロダクトラインマネージャーであるフロリアン・ドリッテンターラー氏は、「AMD Ryzen AI Embedded X100シリーズプロセッサーを搭載したコンガテックの『conga-HPC/cRX1』は、COM-HPC Clientモジュールとして現在利用可能な最高レベルのパフォーマンスを実現しています。これにより、機器メーカー各社は多くのアプリケーションにおいて追加のAIアクセラレーターカードが不要となり、より小型で省電力、かつ信頼性とコスト効率に優れた組込みエッジシステムを、より低い総所有コスト(TCO)で開発できるようになります。」と述べています。
AMDのアダプティブ&エンベデッドコンピューティンググループでプロダクトマネージメントおよびマーケティングの責任者を務めるスミット・シャー氏は、「AMD Ryzen AI Embedded X100シリーズプロセッサーは、CPU、GPU、NPUの機能を単一のプラットフォームに統合しています。これにより、システムの複雑さを低減しつつ、エッジにおける実用的なAIに求められる確定的なパフォーマンスと効率性を実現します。」とコメントしています。
製品の技術詳細
conga-HPC/cRX1は、120mm×160mmのCOM-HPC Client Size Cフォームファクターを採用し、-40℃から+85℃の産業用温度範囲に対応しています。ベースTDPは55Wですが、45Wから120Wまで幅広い範囲で設定可能です。AMD Ryzen AI Embedded X100シリーズプロセッサーは、最大5.1GHzで動作するAMD「Zen 5」CPUコアを最大16個搭載しています。内蔵のAMD Radeon RDNA 3.5 iGPUは最大4つの独立した4Kディスプレイをサポートし、専用のAMD XDNA 2 NPUは最大50 TOPSのAIパフォーマンスを発揮し、高効率な並列AI演算を実現します。
メモリーとストレージ
メモリーを多用するアプリケーション向けに、最大128GBのLPDDR5X-8533ユニファイドメモリーが搭載されており、コンピューティングエンジン間での効率的なデータ共有を可能にします。メモリーは基板に直付けされており、衝撃や振動に対するモジュールの堅牢性を高めています。また、オプションで最大512GBのオンボードNVMeストレージも利用可能です。
拡張インターフェース
拡張デバイスの接続用として最大24レーンのPCIe Gen4が用意されており、2.5GbE×2、最大4ポートのUSB 3.2 Gen2、最大8ポートのUSB 2.0、最大2ポートのSATA 6Gb/s、I²C×2、UART×2、GPIO×12、SMBus×1、SPI×1などのインターフェースを備えています。
セキュリティとソフトウェアサポート
このモジュールはIEC 62443-4-1に準拠して開発されており、トラステッド・プラットフォーム・モジュール(TPM 2.0)によるセキュリティ機能も統合されています。AIアプリケーションの開発と導入を加速させるために、包括的なAMD ROCmオープンソースソフトウェアスタックが提供されます。
サポートOSには、Microsoft Windows 11、Windows 11 IoT Enterprise、Linuxがあります。また、ライセンスの付随するctrlX OSやUbuntu Pro、あるいはKontronOSをあらかじめコンフィグレーションした状態でも提供されます。conga-zonesハイパーバイザーと仮想化技術を統合したaReady.VTオプションを利用することで、リアルタイム制御やHMI、AI、IoTゲートウェイ機能といった複数のワークロードを単一のモジュールに集約することが可能です。IIoT接続に関しては、データ交換やリモートメンテナンスなどを可能にするconga-connectを含んだソフトウェアビルディングブロック、aReady.IOTが提供されています。さらに、評価用キャリアボードやカスタマイズされた冷却ソリューション、技術資料、設計サービスなど、包括的なサポートエコシステムが用意されています。
プロセッサーバリエーション一覧

詳細情報
新しい「conga-HPC/cRX1」コンピューター・オン・モジュールの詳細については、以下のウェブサイトをご覧ください。
コンガテックは、組込みおよびエッジコンピューティングソリューション向けに、コンピューター・オン・モジュール(COM)をベースとした高性能ハードウェアやソフトウェアビルディングブロックを提供するグローバルプロバイダーです。同社のソリューションは、インダストリアルオートメーション、メディカルテクノロジー、ロボティクス、コミュニケーションなど、さまざまな分野のシステムやデバイスで活用されています。


コメント