Z世代のSNS利用実態:87%が「見る専門」
調査によると、Z世代のSNS上での行動タイプは、実に87%が「見る専門」と回答しています。ストーリーズ中心の利用者は23%、いいねや保存をする層は18%にとどまり、画像や映像を投稿する人は16%、コメントやDMで交流する人はわずか2%でした。この結果は、Z世代がSNSを情報収集やコンテンツ消費の場として活用しており、積極的に発信することよりも閲覧を重視している「サイレントオーディエンス」が大多数を占めていることを示しています。

企業側は、いいねやコメントといった目に見える反応が少なくても、多くのZ世代が投稿を閲覧している可能性を考慮し、閲覧者の感情を捉える視点を持つことが重要です。
「刺さる」投稿の特徴:面白さより「世界観」
Z世代がSNSで「刺さった」と感じる投稿の特徴として、最も多く選ばれたのは「写真・映像が綺麗、世界観がある」で65%でした。これに対し、「おもしろい・ツッコミたくなる」は42%、「言葉が自分の感情に近い」は31%と続き、視覚的な美しさや統一された世界観が、面白さや共感よりも重視されていることが分かります。

SNSではコンテンツが一瞬で流れていくため、Z世代はまず視覚的な印象で投稿を選別していると考えられます。単発の流行を追うだけでなく、ブランドらしい一貫した世界観を継続して伝えることが、Z世代にリーチするための鍵となります。
Z世代の77%が「宣伝・広告感の強い投稿」をスキップ
投稿をスキップしたり興味を失ったりする理由として、77%のZ世代が「宣伝・広告感が強い」を挙げました。また、「説教臭い・押しつけ感がある」も50%に上っています。内容が分かりにくい(24%)や、ありきたり・テンプレ感がある(21%)も上位に挙げられました。

この結果は、Z世代が広告そのものを拒否しているのではなく、企業側の伝えたいことが先行し、自分との接点を感じられない表現を瞬時に見抜いていることを示唆しています。売り込みに終始するのではなく、ユーザーの日常や感情に寄り添う表現が求められます。
思わず見てしまう投稿形式は「日常感」が重要
思わず見てしまう投稿形式については、「ストーリーズ・日常感のある投稿」が62%で最多でした。次いで「音楽と映像が合うショート動画」が37%、「スライド型の画像投稿」が25%となっています。

完成された広告よりも、自然な日常や身近な場面を切り取ったコンテンツがZ世代の関心を集めています。ブランドの完成形だけでなく、その過程や舞台裏を見せることも有効なアプローチとなるでしょう。
「センスがある」の条件は「世界観の統一」
「センスがある」と感じる投稿に共通する要素として、54%が「世界観が統一されている」と回答しました。「色づかい・フォントが好み」が42%、「言葉の使い方」が32%と続きます。

Z世代にとっての「センス」は、個々の画像の美しさや流行への対応だけでなく、ビジュアル、言葉、余白、そして投稿全体の一貫性によって評価されていることが明らかになりました。
「共感」の起点は「自分の体験に似ている」こと
共感したと感じる投稿について、53%が「自分の体験に似ている」を選びました。「感情を代弁してくれる」は38%、「自分もこうなりたいと思える」は27%と続きます。

Z世代は、壮大な物語よりも日常の小さな経験や感情に自分との接点を感じやすい傾向があります。企業からの発信においても、ターゲットの具体的な生活や感情を深く理解した表現が求められます。
「エモい」の正体は学生時代へのノスタルジー
「エモい」と感じる投稿の特徴として、52%が「学生時代などへのノスタルジー」を挙げました。「静かな音楽と風景」は46%、「モノローグや詩的な言葉」は25%と続きます。

「エモさ」は単に暗い色調や静かな音楽を取り入れるだけで生まれるものではなく、見る人自身の記憶や感情を呼び起こすような「余白」が、心を動かす重要な要素となっていると考えられます。
調査結果からの示唆と今後のクリエイティブ戦略
今回の調査結果から、Z世代がSNS上で広告を瞬時に選別している実態が浮き彫りになりました。Z-SOZOKEN所長の竹下洋平氏は、「Z世代が避けているのは広告そのものではなく、企業の都合だけが前に出た表現」とコメントしています。

Z世代に「刺さる」クリエイティブを制作するためには、以下の点が重要であると示唆されています。
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一貫した世界観の構築: 写真や映像の美しさ、統一された世界観が最も重視されます。
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日常感の重視: 作り込まれた広告よりも、ストーリーズのような日常感のある投稿が好まれます。
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共感性の追求: ユーザー自身の体験や感情に寄り添う表現が共感を生みます。
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「広告らしさ」の払拭: 売り込み先行ではなく、生活者の感情と自然につながる表現が必要です。
流行の言葉や形式を表面だけ真似るのではなく、ビジュアル、言葉、音、余白までを一つの世界観として設計することが、Z世代に響くクリエイティブの鍵となります。「広告らしさを消す」ことは、ブランドらしさを消すことではなく、ブランドの価値と生活者の感情が自然につながる表現を生み出すことであると言えるでしょう。
Z世代調査研究メニューと詳細レポート
Z-SOZOKENでは、企業がZ世代のリアルなインサイトを把握し、効果的なマーケティング戦略を構築するための「Z世代調査研究メニュー」を提供しています。

提供プランには、仮説立案から定量アンケート・定性インタビューを実施する「Z-SOZOKEN 市場調査プラン」や、深層研究と統合PR支援までを一貫して行う「Z-SOZOKEN インサイト研究プラン」などがあります。

今回の調査レポートの完全版は無料でダウンロード可能です。SNS運用、広告、ブランドコミュニケーション、クリエイティブ制作に役立つ示唆が収録されています。
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