企業が把握しきれない「離職リスク」が約3割に?「はたらきがい」調査で見えた企業と従業員の認識ギャップ

ビジネス

調査概要

本調査は2025年10月7日から12月8日にかけて実施されました。対象は「はたらく人ファーストアワード2025」にエントリーした企業のうち、はたらきがいサーベイの回答従業員が5名以上の123社の企業担当者(人事部門、経営層など)による回答結果です。

調査は、経営意識が具体的な取り組みを介して成果につながる連鎖を分析する「連鎖分析(パス解析)」と、はたらきがいの評価が高い企業と低い企業の「具体的な取り組み」の差を分析する「スコア別比較分析」の2つのステップで行われました。

調査サマリ:企業と従業員に認識ギャップ、約3割の従業員で“定着意欲”に対する認識にズレ

総合評価:企業が把握しきれていない“離職リスク”が約3割に

総合評価の一例として、従業員の定着意欲に関する認識のギャップが示されました。「定着意欲がある(そう思う)」と回答した企業において、約3割の従業員が「強くそう思う」と評価した一方で、同様に約3割の従業員が「そう思わない・全くそう思わない」と、企業担当者の認識を下回る評価をしていることが判明しました。

これは、企業が把握しきれていない離職リスクが約3割の従業員に存在している可能性を示唆しており、企業と従業員の間にはたらきがいに関する認識のギャップがあることが浮き彫りになりました。

企業担当者の従業員の定着意向への認識と、実際の従業員の意向を比較したアンケート結果のグラフです。両者の間に「認識ギャップ」が存在することが示されています。

本調査は、このようなギャップを埋め、従業員を深く理解し、組織を動かす有効な取り組みを明らかにすることを目指しています。

1. 制度だけでは不十分、「柔軟なはたらき方」は“運用”で差がつく

リモートワークなどの柔軟な働き方を推奨する制度は、導入そのものよりも「経営側の明確な意思」や「客観データに基づく適切な配置」といった運用が伴うことで、上司からの承認や評価が向上する結果が示されました。一方で、時短勤務などの一部制度は、運用次第で評価・報酬に対する納得感を損なうリスクも確認されています。

時間や場所にとらわれない柔軟な働き方(リモートワーク、時短勤務、フレックスタイム)が、従業員の働きがい、外部承認、組織への期待感、業務負荷、報酬、評価に与える正負の影響をフローで示した図です。

2. 客観データ活用が「公平性」と「承認」を生む

採用・配置・育成において適性診断などの客観データを活用する企業では、従業員の「公平性」や「経営への期待感」が高まる傾向が見られました。

オープンな対話、個人成長支援、労働時間管理、社内コミュニケーション、客観データ活用が、採用・育成・配置における客観データ活用の判断材料となるプロセスを示す。その結果、「はたらきがい」に対し、外部承認には負の影響、経営とコンプライアンスには正の影響があることを図解している。

また、メンタルヘルス研修の実施企業では、「承認不足」という課題の裏返しとして実施されている可能性も示唆されています。

DX推進や人材育成の取り組み(社内研修、管理職研修、メンタルヘルス研修)が、従業員の働きがいや業務成果に与える影響を、正と負の両面から示したものです。

3. 評価制度は“あるかどうか”ではなく“使い方”

評価・等級制度の有無そのものは「はたらきがい」に大きな差を生みませんが、「フィードバック頻度」や「納得感のある対話」といった運用の質が重要であることが明らかになりました。

柔軟な働き方やオープンな対話、顧客志向の推進が、社内コミュニケーションと人事制度運用を通じて、従業員のはたらきがい(内部承認、組織への期待、報酬、評価)に与える影響を示す図。特に報酬への正の影響が強い。

また、福利厚生においては、社宅制度や実利型支援(ジム・書籍補助など)といった「手残り感」のある施策が高い評価を得ています。

人材育成、生産性向上、人材確保といった目標に対し、社内コミュニケーションや福利厚生の向上が、具体的な施策(家賃補助、書籍購入補助など)を通じて、従業員のはたらきがい(内部承認、組織への期待感、報酬など)に与える影響を示しています。

4. はたらきがいが高い企業ほど、経営成果も向上

「はたらきがい」が高い企業ほど、売上高・利益率・定着率が向上したと回答する割合が高く、組織状態と経営成果の相関が確認されました。

従業員総合評価が高い企業は、低い企業に比べて売上高と利益率が「大きく上がった」「上がった」「やや上がった」と回答する割合が顕著に高いことを示すグラフです。特に、高スコア企業は売上高で73.8%、利益率で69.0%が上昇傾向を示しており、従業員評価と業績の正の相関が読み取れます。

さらに、高スコア企業では、顧客満足度や求職者の入社意欲が1年間で向上していることも示されています。

従業員総合評価が高スコアの企業と低スコアの企業における顧客満足度と求職者の入社意欲の比較を示したグラフです。高スコア企業の方が両項目でポジティブな評価が高い傾向にあります。

本調査から、「はたらきがい」を高めるためには、制度の導入にとどまらず、客観的なデータ活用と対話を通じた運用の質が重要であることが明らかになりました。特に、従業員一人ひとりの状態や適性をデータとして捉え、納得感のある配置やコミュニケーションへとつなげている企業ほど、組織と個人の成長が連動し、経営成果にも良い影響を与えていることが確認されています。

本調査の詳細をまとめたホワイトペーパーは、以下のURLよりダウンロード可能です。
https://corp.miidas.jp/documents/rr_14

中途採用サービス『ミイダス』について

『ミイダス』は、「はたらく人」の価値を可視化し、企業と個人のより良い関係性の構築を支援する中途採用支援サービスです。世界初(※1)の採用・転職におけるミスマッチを減らし、入社後の活躍までを支援することを目的としています。人口減少による人材不足が深刻化する中で、主に中小企業を対象に「採用力」を高める支援を行っています。

「採用力」とは、単なる採用活動の効率化だけでなく、企業の魅力を高める力であると定義されており、この「採用力」を軸に企業価値を高める【採用強化ブランディング】を推進しています。

「採用が変われば企業が変わる」というメッセージを掲げ、ミイダスが提供する「4M2K」による採用強化ブランディングを紹介するビジュアルです。ビジネスパーソンが握手するイラストが特徴的です。

『ミイダス』では、独自の視点から生まれた「4M2K」フレームワーク(※2)に基づき、人材の採用から定着までの課題を明らかにし、その解決までをサポートする機能を提供しています。

「4M2K」フレームワークの詳細はこちら

候補者を見つけ、魅了し、導き、見極める「4M」の企業ブランド構築アクションと、その実現を支える「簡単に使える」「価格が安い」という「2K」の要素を循環図で説明。採用活動の一連のプロセスを示している。

サポート①:独自のデータ解析やAIなどを活用し、効率的に採用活動支援

採用においては、独自のデータ解析により、競合との差異や自社の魅力を客観的に把握することで、求職者が「応募したくなる」求人票の設計から応募促進までをAIなどを活用して効率的に支援します。約60万人(2025年6月時点)の「可能性診断」データに基づき、これまで接点を持てなかった人材や企業が求める最適な人材との出会いを創出しています。

サポート②:「選ばれる企業」づくりの支援

採用後のフェーズでは、企業の人事担当者に向けて、従業員が安心してはたらける職場環境づくりを支援する仕組みを提供しています。組織のエンゲージメントを可視化するサーベイ機能や、これにより集めた従業員の声の分析を通じて、課題や改善ポイントを把握することが可能です。データに基づく組織改善を後押しし、従業員満足度の向上を図ることで、求職者からも「選ばれる企業」へと成長できるように支援します。

(※1:「バイアス診断ゲーム」(認知バイアスを測定するテスト)と「ミイダス コンピテンシー診断(特性診断)」を用いて、人材の採用・配置・育成を可能にする無料のスマートフォンアプリ診断サービスとして(2023年5月/未来トレンド研究機構調べ))
(※2:「4M2K」フレームワークとは、採用に特化し、企業ブランドを導く4つのアクション「見つけて・スカウト」「魅了する」「導く」「見極める」とアクションを実現する2つの要素「簡単に使える」「価格が安い」をフルサポートする独自の採用サービスを指す)

関連する『ミイダス』サービス

「ミイダス コンピテンシー診断(特性診断)」を使った採用について、以下のURLから資料をダウンロードできます。
https://corp.miidas.jp/documents

ミイダス株式会社について

ミイダス株式会社は、パーソルグループ全体のHR領域におけるイノベーション推進を牽引し、より一層の企業の人材ニーズに対する貢献を目的として、2018年12月に発足しました。運営するアセスメントリクルーティングプラットフォーム『ミイダス』は、2015年7月よりサービス提供を開始しています。

2019年には日本の人事部HRアワード2019「プロフェッショナル 人材採用・雇用部門」で最優秀賞を、2023年には第8回HRテクノロジー大賞「人事システムサービス部門」で優秀賞を受賞するなど、多くの実績があります。また、2025年には「ITreview Best Software in Japan 2025」TOP100に選出され、「ITreview Grid Award 2026 Spring」では6部門で最高位の「Leader」を受賞、「BOXIL SaaS AWARD Autumn 2025」タレントマネジメントシステム部門で「Good Service」に選出されています。

ミイダス株式会社 公式HP

まとめ

今回の調査により、「はたらきがい」を高めるためには、単に制度を導入するだけでなく、客観的なデータ活用と対話を通じた運用の質が極めて重要であることが明確になりました。特に、従業員一人ひとりの状態や適性をデータとして正確に把握し、それを納得感のある配置やコミュニケーションに繋げている企業ほど、組織と個人の成長が連動し、結果として経営成果にも良い影響を与えていることが確認されています。

ミイダスは今後も、「はたらく人」の価値を可視化し、企業と個人のより良い関係性の構築を支援していく方針です。

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