第52回「東大メシ」開催報告:PwC Japan、モビルス、松尾研発スタートアップ出身者らがAIの未来を議論

テクノロジー

東大生と経営者がAIの未来を議論する「第52回東大メシ」が盛況のうちに閉幕

2026年6月26日(木)、東京都文京区を拠点とする東京大学発AIスタートアップ企業、株式会社2WINSが主催する「第52回 東大メシ」が開催されました。この交流会は、現役東大生と各業界の第一線で活躍するトップランナーである経営者との交流を目的としており、今回は過去最多のゲストが参加し、大盛況となりました。

集合写真、東大メシの全体像を示す

パネルディスカッションで深まるAI活用の現在地と未来

今回の「東大メシ」では、株式会社2WINS代表取締役CEOの小川椋徹氏がモデレーターを務め、「アパレル×AI」と「地方×AI」の2つのテーマでパネルディスカッションが行われました。

トークテーマ1:アパレル×AI

アパレル業界におけるAIの活用に焦点を当て、業界特化型AI(バーティカルAI)の現状について議論が展開されました。

東大メシロゴと登壇者

タンス在庫や購買履歴データを利用し、天候や気温に合わせたコーディネートを提案するAIスタイリスト、生成AIによるバーチャル試着など、個々の顧客に合わせた買い物体験を支える技術動向が紹介されました。また、AIが業務効率化と顧客満足度向上の両面に貢献している事例として、レコメンド機能による購買体験の実現や、EC制作画像への生成AI活用によるコスト削減が共有されました。一方で、AI時代だからこそ、販売員やクリエイターの感性を活かしながら現場に深く関わることが重要であるという見解も示され、人にしか出せない価値やファン化の要素が際立つことが強調されました。

パネルディスカッションの様子1

登壇ゲスト(アパレル×AI)

  • 加福 真介 氏(ワールド・モード・ホールディングス株式会社 代表取締役社長)
    同志社大学卒業後、iDAに入社し、2008年に代表取締役に就任。2012年にはファッション・ビューティー業界に特化した人材サービス・課題解決支援事業を展開するワールド・モード・ホールディングスを設立し、国内外でのグローバル展開を推進しています。

    加福 真介 氏

  • 荻田 芳宏 氏(株式会社STANDING OVATION 代表取締役CEO)
    早稲田大学卒業後、博報堂で広告・プロモーション企画を担当。スタートアップ参画を経て、2014年にSTANDING OVATIONを創業し、ファッションWEBマガジン「lamire」を300万ユーザーに成長させました。現在はオンラインクローゼットアプリ「XZ」を軸に事業を展開しています。

    荻田 芳宏 氏

  • 守田 りく 氏(株式会社Tech Lab 代表取締役CEO)
    慶應義塾大学卒業後、慶應義塾大学松尾研究室発AIスタートアップで経験を積み、ITコンサルタントとして活躍。AI×コンサルティング・エンジニアリング事業を展開する株式会社Tech Labを創業し、年成長率500%、3期連続成長を達成。2026年には1.2億円の資金調達を実現しました。

    守田 りく 氏

トークテーマ2:地方×AI

地方自治体が直面する「2040年問題」(人口減少に伴う職員数半減と行政サービス水準維持の課題)を起点に、テクノロジー活用の必要性が議論されました。

パネルディスカッションの様子4

約1,741ある基礎自治体をデジタル空間上で広域連携させ、業務を集約・効率化する「デジタル広域連携」の構想や、コンタクトセンター領域におけるAIエージェントの活用(修理受付等における自動診断・自動受付)といった具体的な導入事例が紹介されました。また、日本語特有の人名・地名の音声認識精度や方言対応など、自治体現場でAIを実装する上での技術的課題と、その解決に向けた取り組みも共有されました。金融業界など先進的なAI導入が進む業界と比較しながら、自治体におけるAI活用は単独では限界があり、横のつながりを通じた知見共有が鍵になるとの意見で締めくくられました。

パネルディスカッションの様子5

登壇ゲスト(地方×AI)

  • 林 康弘 氏(PwC Japan 執行役員)
    Accenture、IBMでのコンサルティング業務を経て、国土交通省CIO補佐官としてDX推進を担当。KPMGパートナーを歴任し、官公庁・自治体のDXプロジェクトを多数支援。現在はPwC Japan執行役員として公共DXをリードしています。

    林 康弘 氏

  • 石井 智宏 氏(モビルス株式会社 代表取締役社長)
    早稲田大学卒業後、ソニー株式会社で中南米市場のセールスマーケティングに従事。ペンシルベニア大学ウォートン校でMBAを取得後、国内投資ファンドで執行役員を経験。2014年にモビルスへ参画し代表取締役社長に就任、東証グロース市場上場を牽引しました。

    石井 智宏 氏

  • ウズン メジト ケレム 氏(モビルス株式会社 CTO・プロダクトイノベーションラボ長)
    東京大学大学院数理科学研究科にて博士課程を修了。2019年にモビルス株式会社へ参画し、R&D部門責任者として技術革新を推進。現在は同社CTO・プロダクトイノベーションラボ長として、技術戦略の推進や技術ブランディング等を強化しています。

    ウズン メジト ケレム 氏

パネルディスカッション モデレーター

今回のパネルディスカッションのモデレーターは、株式会社2WINS代表取締役CEOの小川 椋徹氏が務めました。

小川 椋徹 氏

小川氏は東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻を修士で卒業後、東大発スタートアップである2WINSを創業しました。同社は東京大学大学院やインド工科大学等の出身研究者を中心に、国内最先端の言語系AI・画像系AI・データサイエンスを強みとし、パートナー企業の経営課題に対する本質的なソリューションを提供しています。2025年3月には、東京大学「松尾研発スタートアップ®」に認定されています。

東大メシについて

「東大メシ」は、2021年10月より一般社団法人日本ベンチャーカンファレンスが運営する「Tokyo Venture Conference」と共同で開催されている、東大生と経営者の交流会です。これまでに累計約50回以上開催され、延べ約500名の学生が参加しています。起業やベンチャー、経営に関心のある東大生が、各業界で活躍するトップランナーとフランクに交流できる貴重な場を提供しています。

東大メシのロゴ

東大メシの活動はこちらから確認できます。

今後の東大メシ開催情報

次回の「東大メシ」は以下の日程で開催が予定されています。

  • 開催日時:2026年7月28日(金)19:00~21:00

  • 開催場所:〒113-0033 東京都文京区本郷4丁目1-4 Design Place α(アルファ)2F Incu-Space

  • 対象:大学生

  • 申し込み:https://x.gd/Pc8Wu

株式会社2WINSについて

株式会社2WINSは、東京大学が位置する本郷を拠点とする東大発AIスタートアップです。東京大学大学院出身の研究者を中心に、国内最先端の言語系AI・画像系AI・データサイエンスを強みに、パートナー企業の経営課題に深く踏み込む本質的なソリューションを提供しています。同社は単なるAIベンダーではなく、現場と経営の両観点を取り入れた課題設定から要件定義、PoC、研究開発・実装、運用まで一気通貫で伴走するAIパートナーとして、企業の成長を加速させています。日進月歩のAI技術の最新動向と問題解決力を掛け合わせ、「”勝たせるAI”を企業の競争力へ」というビジョンのもと、アカデミアとビジネスの架け橋としてAIの社会実装をリードしています。

株式会社2WINSのウェブサイト:https://www.2wins.ai/

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