インゲージ、『Re:lation』に新機能「AI社員」をリリース – マニュアルで自律対応、教育コストゼロで次世代の顧客対応体制を構築

テクノロジー

「AI社員」リリースの背景と開発ストーリー

現場が抱える構造的な課題

『Re:lation』は、メールやチャットなど多様な問い合わせ対応を一元化するサービスとして、多くの企業の顧客対応を支えてきました。その中で見えてきたのは、現場が抱える深刻な構造的課題です。

例えば、営業時間外の未処理問い合わせが月曜の朝に大量に溜まること、難しい対応やクレームによる精神的ストレス、新人教育の余裕がないことによるスタッフの離職、そして経験ベースのノウハウが個人に属人化し、組織に知見が蓄積されないといった負の連鎖が多くの現場で発生していました。

従来のチャットボットの限界と生成AIによる解決

これまで一般的だった「辞書型(シナリオ型)チャットボット」は、対応範囲が狭く、膨大なナレッジの整備と更新が常に求められていました。そのため、現場からは「ナレッジ整備自体に手間がかかり、業務が減らない」という声が寄せられていました。

この課題を根本から解決するきっかけとなったのが、生成AIの急速な進化です。インゲージは、まず社内で「Re:lationについて何でも答えられるAI」を設置し、社内からの質問対応に導入したところ、ほとんど人間が対応しなくてもよいレベルに達しました。この社内での劇的な効果が、「AI社員」の本格的な開発へとつながりました。

「AIチャットボット」ではなく「AI社員」という思想

顧客対応の仕事は、単に質問に答えるだけでなく、在庫管理やキャンセル処理、各種事務手続きなど、外部サービスをまたぐ実務も多く含まれます。回答するだけの「ボット」では、現場の本当の課題は解決しきれません。そこでインゲージは、単機能のツールではなく、役割・パーソナリティ・権限を持ち、人間と同じように仕事を任せられる「AI社員」として本機能を設計しました。

「AI社員」は、余裕のない現場でもすぐに導入できるよう、人間と同じ操作感を追求しています。案件の担当者欄で「AI社員」を選択するだけで、まるで新しいオペレーターがチームに加わったかのように自律的に動き出します。新人オペレーターに渡すマニュアルをそのまま読み込ませるだけで、背景知識を理解し、自然で高精度な顧客対応を行います。

問い合わせ対応におけるAI活用の実態調査から見えた現場の「痛み」

インゲージが日常的に顧客対応業務に携わるビジネスパーソンを対象に実施した実態調査では、人手不足や膨大な問い合わせに悩む現場の具体的な「痛み」が明らかになっています。

現場の過半数が「人手不足」を実感

調査によると、全体の52%が「人手不足」を実感しており、労働人口の減少に伴う業務効率化の必要性が浮き彫りになりました。

人手不足に関する調査結果

月500件以上の大量対応に直面する現場

現場の約5人に1人が「月に500件以上」の大量の問い合わせ対応に直面していることも判明しました。特に「金融・保険業(31%)」や「不動産・物品賃貸業(30%)」では、特定の時期に定型的な問い合わせが集中する傾向が顕著です。

月間問い合わせ件数に関する調査結果

業界別問い合わせ件数に関する調査結果

新人育成の長期化と業務の属人化

新人が一人で対応できるようになるまで「半年以上」要する現場が55%に達しており、育成負荷が課題となっています。さらに、チーム全体の63%が「この人でないと分からない」という根深い業務の属人化に直面している実態も明らかになりました。

新人の独り立ちにかかる期間に関する調査結果

業務の属人化に関する調査結果

これらの調査結果から、インゲージは、人間を育てるように既存のマニュアルを渡すだけで機能する「AI社員」の開発に至りました。AI社員がよくある質問への回答や繁忙期のサポートを一次対応として肩代わりすることで、ベテラン社員は属人化の解消や、より複雑な相談への注力といった業務にリソースを再配置できるようになります。

調査の詳細は、以下のレポートからダウンロード可能です。

新機能「AI社員」の概要

「AI社員」は、複雑な条件分岐のシナリオ設計やプロンプト(指示文)の作成を必要とせず、社内マニュアルを読み込ませ、パーソナリティを設定するだけで、新人スタッフと同じように自ら判断して顧客対応を代行します。既存の人間担当者と同じ運用フローを崩さず、チームの一員としてシームレスに導入できます。

AI社員の管理画面イメージ

1. ブランドイメージを体現する「人格(パーソナリティ)設定」

企業のイメージや顧客層に合わせて、スライダー操作で「丁寧さ」「返信の素早さ」「感情への寄り添い度」といった人格を調整できます。これにより、自社らしいキャラクターで均一な対応クオリティを保つことが可能です。

人格(パーソナリティ)設定画面のイメージ

2. 今ある「マニュアル」を渡すだけで即戦力化

新人オペレーター向けの研修マニュアルや、対応の前提知識となるサービス概要を自然文のまま登録するだけで、AI社員が自律的に対応を開始します。これにより、一からAI用のシステムを構築する手間をなくし、教育の手間を最小限に抑えられます。

3. 担当者に割り当てて業務開始

『Re:lation』の画面上で、AI社員を選択するだけで業務を開始できます。メールやチャット、LINEなどの繰り返される問い合わせをAIに任せることで、人間が本当に対応すべき案件に集中することが可能になります。

AI社員の担当者割り当て画面イメージ

解決できない複雑な対応は、スムーズに人間へバトンタッチ

すべての対応履歴はリアルタイムで確認できるほか、AI社員だけで解決できる対応は完結させ、対応が難しい複雑な問い合わせは、無理に対応させず、やり取りを元にしたレポートと共にすぐに人間へバトンタッチ(有人エスカレーション)ができる安心の連携体制が構築されています。

人間へのエスカレーション画面イメージ

プロダクトマネージャー 常盤凌氏のコメント

プロダクトマネージャーの常盤凌氏は、「現場には、日々膨大に寄せられる捌ききれない問い合わせ、繰り返しの離職によるノウハウの喪失、教育コストの増大など、これまで解決が難しかった課題があります。こうした課題を、『AI社員』というコンセプトで根本から変えたいと考えました」と述べています。

さらに、「今回リリースした『AI社員』は単なるチャットボットではなく、人間と同じ操作感で仕事を任せられる存在として設計しています。まさに『一緒に働く仲間』としてのAIです。すでにお試しいただいている現場でも、目に見える大きな効果が表れています。現場の負担は減り、お客様の満足度が上がっていく。この手応えを、ぜひ皆さまにも体験していただきたいと考えています」と、AI社員への強い期待を語りました。

『Re:lation』について

Re:lationのサービス概要

『Re:lation(リレーション)』は、メール、電話、チャット、SNSなど複数の問い合わせ窓口を一元管理し、チームで共有するコミュニケーションプラットフォームです。対応状況の可視化やAIによる回答支援に加え、タスク・プロセス管理までツール内で完結します。これにより、業務進捗の正確な把握が可能となり、属人化を防ぎ標準化された運用を実現します。

蓄積された応対ログやナレッジは組織の資産へと変わり、ミス防止にとどまらない「攻めの顧客対応」を支援します。導入社数は6,000社(※トライアル利用を含む)を超え、企業の生産性向上と事業成長に貢献しています。

『Re:lation』サービスサイト:
https://ingage.jp

株式会社インゲージについて

株式会社インゲージは、大阪府大阪市に本社を置き、代表取締役社長は和田 哲也氏です。クラウドサービスの開発・提供、およびコミュニケーションプラットフォーム『Re:lation』の開発・提供を主な事業内容としています。

コーポレートサイト:
https://ingage.co.jp

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