NTTドコモビジネス、Interop Tokyo 2026で量子安全なSIM認証システムやIOWN関連技術を展示

テクノロジー

主な展示内容

量子コンピューター時代にも安全な「SIMカードを活用した相互認証システム」

量子コンピューター時代には、従来の暗号や認証が解読されるリスクが懸念されており、解読が困難な暗号・認証技術が求められています。しかし、これらの技術は複雑な計算処理を伴うため、SIMカード上での実現は難しいとされてきました。

NTTドコモビジネスは、IOWN®の秘匿データ転送技術「MFS」を組み込み、低処理負荷で認証を可能とする技術(特許出願中)を開発することで、このシステムを実現しました。このシステムにより、SIMカードで通信を行うエッジデバイスにおいても量子安全なセキュリティの適用が可能となり、エッジデバイスの乗っ取りやなりすましといった攻撃の防止が期待されます。

SIMカードを活用した相互認証システムの概要

GPU over APN

GPU over APNは、AI活用に不可欠なGPUリソースをIOWN® APN上で分散活用する新しいコンセプトです。複数のデータセンターを低遅延・広帯域で接続することで、拠点や距離に依存しないGPUクラスタを構築し、分散AI学習・推論を効率的に実行します。本展示では、全国規模の分散GPU基盤の効率性・拡張性の高さがリアルタイムデモやダッシュボードで紹介されます。また、産業展開を見据えたテストベッド環境の提供も予定されています。

長距離リアルタイム同期型 仮想ストレージソリューション

株式会社日立製作所と日立ヴァンタラ株式会社の協力のもと、IOWN® APNの超低遅延・大容量ネットワークと日立製ストレージを組み合わせたソリューションを展示します。離れた拠点間のストレージを高品質に接続し、これまで困難だった長距離間でのデータ常時同期により、あたかも1台のストレージであるかのような運用が可能になります。これにより、データを止めずに活用し続ける新たなデータ基盤の実現に貢献します。

産業向けデジタルツイン

ダッソー・システムズ株式会社の協力によるこのソリューションでは、IOWN® APNにより、地理的に離れた拠点を低遅延・高信頼で接続し、同一の3Dモデル空間をリアルタイムに共有することで、拠点間の共同作業を可能にします。複数拠点からの同時操作や確認が可能となり、現地に集まることなく迅速な判断や合意形成を支援します。

ミニブースセミナー

Interop26ブース内では、AIインフラ、産業DX、量子技術など多様な分野の有識者とともに、IOWN®の可能性や将来像について語るセミナーが開催されます。「ShowNet」への貢献や、NTTドコモビジネスならではの先端技術の取り組みも紹介される予定です。

その他の展示

  • PEC-2スイッチ(光電融合デバイス)/AIOWN:NTT株式会社協力のもと、2027年商用化予定の102.4Tbit/s級PEC-2スイッチ商用版が展示され、IOWN®アーキテクチャを支える高密度・高効率ICTインフラの方向性が示されます。

  • OPEN HUB Window多拠点触覚展示:OPEN HUB WindowにIOWN® APNと触覚デバイスを組み合わせることで、映像だけでなく感覚情報も共有可能な多拠点コミュニケーションを体験できます。

  • 3Dリアルタイム表示+ハプティクスロボット:IOWN® APNを活用し、遠隔地のロボットを3Dリアルタイム映像で操作する展示です。ハプティクスによる触覚フィードバックも実現し、距離を超えた次世代の遠隔作業・ロボティクス活用が提示されます。

  • PQC(耐量子計算機暗号)VPNルーター「Kamuee®」:NTT株式会社協力による、NTTドコモビジネスが自社開発したPQC対応ソフトウェアルーターです。量子時代を見据えたVPN通信を実現し、既存IPネットワークとの併用や段階的な移行にも対応します。

  • 光量子コンピューター:NTT株式会社協力による、NTT株式会社が取り組む次世代計算基盤です。常温動作や高い拡張性といった特徴を持ち、IOWN®構想と融合した将来の計算・AI基盤の可能性が紹介されます。

「ShowNet」への参加

NTTドコモビジネスは、「ShowNet」に、日本全国のデータセンターに分散配置されたGPUサーバーをAPNで結ぶ実証実験環境、および自社開発のPQC VPNルーター「Kamuee®」を提供します。また、「Open APN」や、多様なセキュリティ機能とネットワーク機能を統合したNaaS(Network as a Service)である「docomo business RINK®」、「高速大容量」「低遅延ゆらぎゼロ」「低消費電力」と「オンデマンドな帯域制御」を兼ね備えた高品質ネットワーク「docomo business APN Plus」、5Gスライシングの技術なども提供します。

Interop26基調講演

NTTドコモビジネスは以下の基調講演に登壇予定です。

  • 基調講演【1】AIエージェント、フィジカルAI時代に企業はどう備えるべきか?~企業がAIを使うリスク、攻撃者がAIを使うリスク~

    • 日時:6月10日 13:20~14:00

    • 講師:NTTドコモビジネス株式会社 執行役員 ビジネスソリューション本部 ソリューションサービス部長 山下 克典 ほか

    • 内容:生成AIやAIエージェントの活用拡大に伴い顕在化する新たなリスクに対し、企業と攻撃者の双方がAIを使う時代の脅威を整理し、AIを可視化・制御するセキュリティ戦略と、ゼロトラストを軸とした安全な基盤の重要性が解説されます。

  • 基調講演【2】NTTドコモビジネスの “シン” Network as a Service~docomo business RINK® めざすAI時代を生き抜くICT基盤~

    • 日時:6月12日 13:20~14:00

    • 講師:NTTドコモビジネス株式会社 プラットフォームサービス本部 クラウド&ネットワークサービス部 第一サービス部門 部門長 前田 隆志 ほか

    • 内容:AI活用が進む中、docomo business RINK®は、NaaS化とセキュリティ組み込み型設計により、AI Readyな企業ICTを実現しています。本セッションでは、営業と開発の両視点から、NaaSの価値・強み・導入実績を紹介するとともに、AI運用の効率化やSecurity for AIを含めた次世代ネットワークのリアルが解説されます。

Interop Tokyo 2026開催概要

  • 期間:2026年6月10日~12日 10:00-18:00 ※最終日は17:00まで

  • 場所:幕張メッセ

  • NTTドコモビジネスブース位置:4N04

  • イベント公式サイト:https://www.interop.jp/

NTTドコモビジネスは、2025年7月1日に「NTTコミュニケーションズ株式会社」から社名を変更し、企業と地域が持続的に成長できる自律・分散・協調型社会を支える「産業・地域DXのプラットフォーマー」として、新たな価値を創造し、豊かな社会の実現を目指しています。

関連リンク


用語解説

  • ShowNet:参加各社が製品・サービスを持ち寄り、ボランティアエンジニアがネットワークを構築・運用するプロジェクトです。

  • IOWN®:最先端の光技術などを用いて豊かな社会を創るためのネットワーク基盤であり、NTT株式会社の商標または登録商標です。

  • MFS:複数の暗号アルゴリズムを実装し、将来暗号方式が解読されてもリアルタイムな切り替えでセキュリティ強度を担保する技術です。

  • PQC(耐量子計算機暗号):量子コンピューターによる効率的な解読が困難と考えられている数学的問題に基づいて設計された暗号アルゴリズムです。

  • Quantum Safe(量子安全):量子コンピューター時代でも安全性を維持するための包括的なセキュリティの考え方や技術の総称です。

  • APN:ネットワークに接続されるあらゆるデバイスを対象としてすべての情報伝送と中継処理をフォトニクスベースへ転換し、端末・ユーザー・サービスごとに光パスを波長単位で柔軟に提供するネットワークです。

  • テストベッド:新技術の機能や性能を検証し、実用化に向けた評価を行うための環境です。

  • Open APN:IOWN Global Forumで提案されているフォトニックネットワーキングのオープンアーキテクチャで、さまざまな拠点間を光波長パスでダイレクトに接続することを可能としたネットワークです。

  • PEC:電子回路(電気信号)と光回路(光信号)を一つのチップや基板上で一体化させる技術です。

  • ハプティクス:物を掴んだときの「反発力」や、硬い・柔らかいといった手応えを再現する技術です。

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