防犯意識高まるも「0円防犯」が主流、3割は鍵を常時かけない実態が明らかに

ライフスタイル

自宅の防犯意識が高まる中で見えてきた対策の実態

昨今、「トクリュウ」や「闇バイト」などが関わる強盗・侵入事件のニュースが連日のように報じられ、人々の防犯意識に大きな変化が起きています。株式会社マクロミルが全国の18歳から79歳の男女3,000人を対象に実施した最新の調査では、自宅の防犯意識や対策状況、そして今後求められる防犯のあり方について多角的に分析されています。

防犯意識の高まりと背景

この1年間で「自宅の防犯意識が高まった」と回答した人は全体の39.3%に上ります。特に女性は男性よりも意識が高く、年代が上がるにつれてその傾向は顕著で、女性70代では45.7%が意識の高まりを感じています。

この1年の「自宅の防犯意識」に対する変化

住居形態別に見ると、「一戸建て」居住者では44.8%が防犯意識が高まったと回答しており、「集合住宅」居住者(32.5%)を12.3ポイント上回る結果となりました。

この1年の「自宅の防犯意識」に対する変化 (居住形態別)

防犯意識が高まった主な理由としては、「『トクリュウ・闇バイト』などが関わる強盗・侵入事件のニュースを見たため」(57.5%)と、「特殊詐欺・空き巣など、日常的な犯罪に関するニュースを見たため」(56.9%)が突出しています。この傾向は男女ともに高年齢層ほど顕著で、60代から70代では6〜7割に達しました。

防犯意識が高まった人の理由

防犯対策の現状と課題

一方で、自宅の防犯対策を「すでに具体的な対策をしている」人は24.7%にとどまり、「何もしていないが、今後は対策をしたい」人は51.0%でした。また、「何もしておらず、今後も対策をするつもりはない」人も24.4%存在します。

性年代別では、男性70代および女性60代から70代で「すでに対策をしている」割合が3割を超えていますが、若年層から中堅層の男性においては約3割が「何もしておらず、今後も対策をするつもりはない」と回答しており、防犯対策への関心の低さが浮き彫りとなりました。

自宅の防犯対策の実施状況

防犯対策をしていない理由としては、「費用の負担が重いから」(36.2%)と「どのような防犯グッズや対策が効果的なのかわからないから」(29.7%)が上位を占めています。経済的なハードルに加え、効果的な防犯情報の不足が、対策を阻む要因となっているようです。

防犯対策をしていない人の理由

主流は「0円防犯」、しかし課題も

具体的な防犯対策の内容を見ると、最も多かったのは「在宅時も常に鍵をかける」(70.3%)でした。しかし、これは裏を返せば、約3割の人が在宅時に常時鍵をかけていないことを示しています。次いで「見知らぬ訪問者には出ない」(59.2%)、「録画機能付きインターホン」(50.7%)が続きます。

自宅の防犯対策の内容

特に録画機能付きインターホンは、女性の18歳から29歳および60代で全体を約15ポイント上回る結果となりました。最近ではスマートフォン連携やAI技術を活用した防犯グッズも登場していますが、費用面での負担感が影響し、現時点では費用をかけずにできる「0円防犯」が主流となっていると考えられます。

録画機能付きインターホンの利用割合(男女年代別)

対策後の安心感と求められるアプローチ

防犯対策を実施したことによる安心感の変化を尋ねると、「高くなった」(11.8%)と「やや高くなった」(40.7%)を合わせると半数強(52.5%)となります。不審者の訪問や電話を受けた経験のある人、結婚・出産、引っ越しなどライフステージの変化があった人ほど、防犯対策が安心感につながっている傾向が見られました。

防犯対策による安心感の変化

一方で、「安心感は変わらない」と回答した人も46.8%と半数弱にのぼり、現状の対策だけでは十分な安心感を得られていない実態も浮き彫りになりました。

防犯意識が高まったかつ防犯対策をしている人の安心感が高まった理由

防犯に対する基本的なスタンスでは、「自分や家族の安全は、自分自身で守るしかない」(76.5%)が最多で、特にシニア女性で顕著です。次いで「ご近所との日頃のコミュニケーションが一番の防犯対策になる」(52.7%)が続き、上の年代ほど高い傾向が見られます。

防犯に対する基本的なスタンス

自宅の防犯対策を実施してもなお不安が拭いきれない背景には、このような自己防衛意識や地域とのつながりを重視する考え方があると考えられます。現代の多様化するライフスタイルにおいて、真の安心感を得るためには、防犯グッズや設備による「ハード面の対策」と、地域や家族間でのコミュニケーションといった「ソフト面の対策」の両輪をあわせて高めていくことが求められています。

詳細な調査結果は、以下のリンクから無料でダウンロードできます。

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