夏休み明けの登校、約6割の保護者が不安を抱える実態
夏休みが終わり、新学期が始まる時期は、多くの子どもたちにとって新たなスタートの季節です。しかし、起立性調節障害(OD)の子どもを持つ家庭では、長期休暇特有の生活リズムの乱れや、休み明けの登校再開に対して深い悩みを抱えていることが、最新の調査で明らかになりました。
一般社団法人 起立性調節障害改善協会は、起立性調節障害の子どもを持つ保護者110名を対象に、「夏休みの過ごし方と2学期への不安」に関する調査を実施。その結果、約6割の子どもが学期中よりも生活リズムを崩し、約6割の保護者が新学期の登校に不安を感じている実態が浮き彫りになりました。
起立性調節障害(OD)とは
起立性調節障害(OD)は、自律神経の乱れにより、朝起きられない、立ちくらみ、倦怠感といった症状が現れる身体の病気です。学校がある期間は「毎朝決まった時間に起きる」という大きなハードルに苦しむことが多いとされています。
起立性調節障害に関する詳細情報は、以下のリンクで確認できます。
調査の背景
長期休暇である夏休みは、学校のプレッシャーから解放され、体調が安定しやすい期間とも言われます。しかし、その反面、就寝・起床時間が自由になることで昼夜逆転が起きやすく、新学期に向けたリズムの立て直しが大きな課題となります。今回の調査は、「夏休み中の生活や体調管理でどのようなことに困っているのか」「2学期の登校に向けてどのような不安やサポートのニーズがあるのか」を明らかにする目的で実施されました。
調査結果の詳細
Q1:お子さまの夏休み中の生活リズム(就寝・起床など)はどのような状態ですか?
調査によると、「学期中よりやや乱れる」と回答した保護者が48.2%、「学期中より大きく乱れる」が13.6%で、これらを合わせると61.8%に達しました。学校という強制的な枠組みがなくなることで、生活リズムの維持が難しくなる傾向が顕著に表れています。「リズムが整う」と回答した層はごくわずかであり、長期休暇の過ごし方の難しさがうかがえます。
Q2:夏休み中、お子さまの体調や生活面で気になることはありますか?

保護者の懸念として最も多かったのは「昼夜逆転など生活リズムの乱れ」(21.1%)でした。次いで「ゲーム・スマホの時間が増える」(19.8%)、「外出が減り、活動量・体力が落ちる」(17.6%)が上位を占めています。起床・就寝時間のズレに直結する項目や、涼しい室内で過ごす時間が増えることによる体力低下への心配が多く見られました。
Q3:夏休み中、お子さまやご家庭で意識している・取り組んでいることはありますか?

家庭で実践されている工夫としては、「就寝・起床のリズムをゆるやかに保つ」(18.9%)が最も多く挙げられました。その他、「水分・塩分をこまめにとる」(15.9%)、「体調優先で無理に予定を入れない」(14.1%)、「本人のやりたいこと・好きな時間を尊重する」(13.7%)など、厳格なルールを設けるのではなく、子どもの心身の負担を減らすアプローチが多く実践されていることがわかります。
Q4:夏休み明けの登校について、どの程度不安を感じていますか?

夏休み明けの登校について、「とても不安を感じている」(8.2%)と「やや不安を感じている」(50.9%)を合わせると、約6割の保護者が不安を感じている結果となりました。夏休み中の生活リズムの乱れが、新学期の登校再開への大きな不安に直結していることが読み取れます。
Q5:2学期の登校に向けて、不安に感じていることは何ですか?

2学期の登校に向けて最も不安に感じていることとして、「夏休みで乱れたリズムが戻らないこと」(28.2%)が挙げられました。次いで「朝起きられず始業に間に合わないこと」(16.9%)、「久しぶりの登校で体調を崩すこと」(16.4%)が続きます。環境変化による体調不良や、本人の心理的負担を心配する声も多く、身体と心、両面でのハードルの高さが浮き彫りになっています。
Q6:ODのお子さまの夏休みに関して、あれば助かる情報やサポートはありますか?

保護者が最も求めている情報は、「夏休み中の生活リズムの整え方」(23.1%)でした。その他、「2学期の登校再開をやわらげる方法」(15.4%)や「本人の気持ちに寄り添う声かけの方法」(12.5%)など、家庭内で親がどのように子どもをサポートすべきかという、具体的かつ実践的なノウハウが強く求められていることがわかります。
調査結果のまとめ
今回の調査により、起立性調節障害の子どもたちにとって、夏休みは心身を休める貴重な期間であると同時に、生活リズムを大きく崩しやすい期間でもあるというジレンマが明らかになりました。多くの保護者は、厳しいルールで縛るのではなく、ゆるやかなリズム維持や体調優先の工夫をこらしながら日々をサポートしています。しかし、それでも2学期の登校再開に対する不安は根強く、家庭内でのサポート方法や声かけの正解を模索し続けているのが現状です。
新学期をスムーズに迎えるためには、家庭の努力だけでなく、適切な情報提供や学校側の柔軟な受け入れ態勢が不可欠であると言えるでしょう。
一般社団法人 起立性調節障害改善協会からのコメント

一般社団法人 起立性調節障害改善協会の代表理事である武田浩一氏は、次のようにコメントしています。
「夏休みは、起立性調節障害(OD)の子どもにとって心身を休める貴重な期間です。しかし、学校というリズムメーカーがなくなることで、どうしても昼夜逆転や生活の乱れが起きやすくなります。保護者の方々は『このままでは2学期から学校に行けないのでは』と焦りを感じるかもしれませんが、無理にリズムを戻そうと叱責したり、急激に早起きさせたりすることは、かえって症状を悪化させる原因になりかねません。大切なのは、夏休みの後半から『ゆるやかに、少しずつ』本来のリズムに近づけていくことです。まずは朝の光を浴びる、水分と塩分をしっかり摂るなど、負担の少ないことから始めてみてください。そして、新学期が始まっても『毎日登校すること』を絶対のゴールにせず、子どもの体調を最優先に学校と連携しながら、焦らずに見守る姿勢が重要です。」
調査概要
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調査主体: 一般社団法人 起立性調節障害改善協会
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調査期間: 2026年7月24日〜2026年7月31日
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調査対象: 起立性調節障害の子どもを持つ保護者
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調査方法: インターネットによるアンケート調査
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有効回答数: 110名


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