中古リノベーション住宅市場の10年を振り返る:カウカモが読み解く2035年の住まいさがし

ライフスタイル

過去10年で「リノベーション」が「あたりまえ」に

2015年にカウカモがサービスを開始した当初、「リノベーション」は一部の住まい好きが選ぶ特別な選択肢でした。しかし、この10年間で中古マンションを購入し、自分らしくリノベーションして暮らすことは、多くの都市生活者にとって一般的な選択肢へと変化しました。

カウカモもこの10年間で、会員登録者数60万人、年間利用者数300万人超のサービスへと成長を遂げています。利用者層も30代中心からファミリー層、50代へと広がり、中古リノベーション住宅が幅広い世代の住まいさがしとして定着したことがうかがえます。

カウカモの実績

住宅購入者の属性

リノベーションデザインのトレンド変遷

2015年頃のリノベーションデザインは、カフェなどの商業施設のデザインに影響を受け、コンクリートの躯体現しに木の温かみを加えるスタイルがトレンドでした。

リノベーション事例(カフェ風)

当時のカウカモマガジンの記事も参考になります。

その後、スタイルはブルックリンやインダストリアルといった海外トレンドを取り入れながら細分化し、より個人の好みが反映されるようになりました。現在では「特定の型がないこと」がデザインの最大のトレンドとされています。「室内窓」や「広いLDK」、「広い土間」といった暮らしの動線や、二重サッシ、断熱材などの性能面は標準的な要件として求められ、そこに個々のライフスタイルやこだわりが色濃く反映される時代が到来しているといえるでしょう。

リノベーション事例(インダストリアル)

当時のカウカモマガジンの記事も参考になります。

カウカモが考える2035年の住まいさがし3つの変化

カウカモのトップエージェントへのアンケート結果から、これからの10年で首都圏の住宅事情や家さがしに3つの大きなトレンドが生まれると考察されています。

2035年の住まいさがし3つの変化

予測1: 「一生モノ」から「住み替え前提」の住宅購入へ

これまでは「一度買った家に長く住み続ける」という意識が一般的でしたが、これからの10年は、ライフステージの変化に合わせて住まいを柔軟に見直す「住み替え前提」の購入がさらに一般的になるでしょう。エージェントからは「“半住半投”(半分は住宅として、半分は投資として)買い、暮らす。一生住むわけではなく、住み替える前提での購入。20代で家を買う人もさらに増えると思います」といった声が聞かれました。

予測2: スペックよりも「自分たちらしさ」と「建物の管理状態」が重要に

首都圏の物件価格高騰や金利の影響で、駅距離・広さ・築年数などすべての条件を満たす物件が減少する中、家さがしの基準も変化すると予測されます。完璧なスペックを求めるのではなく、「自分たちの暮らしに何が本当に大事か」を整理すること、そして資産価値を維持するための「管理状態」への注目が高まるでしょう。エージェントからは「築年数そのものよりも、管理状態・修繕履歴・住みながら手を入れられる余地など、建物を“どう育ててきたか/これからどう育てられるか”を重視する見方が、より当たり前になっていくと思います」との意見が寄せられています。

予測3: 2035年の人気物件は「流動性」と「管理」がキーワードに

10年後に選ばれる物件のキーワードとして、変化に対応できる「余白」や、手放しやすい「流動性」、そして安心できる「コミュニティ・管理」が挙げられています。エージェントは「次の暮らしにつながる家」や「流動性の高い物件(複数路線使えるなど)」、そして「大規模マンション、管理状態良好・コミュニティのある安心感のある暮らし」が人気になるだろうと予測しています。

10年前、カウカモで家を買った人の今:1号契約者Tさんの事例

カウカモのサービス開始から10年。記念すべき「1号契約者」となったTさん(40代・会社員)は、当時の決断について「10年住んでも魅力は色褪せない」と語っています。

Tさん事例(リビングダイニング)

カウカモとの出会いと「一目惚れ」の決断

Tさんは、お子さんが生まれるタイミングで中古マンション購入を検討していたそうです。当時はリノベーションという言葉が出始めた時期で、ネットでリノベーション会社を探していた際にカウカモに出会いました。「何より写真の『シズル感』と記事の質が圧倒的で、物件を探すというよりは『雑誌を読む』感覚で毎日眺めていました」と振り返ります。

今の物件は、土地勘のあるエリアで内装写真も好みぴったりだったため、見つけたタイミングで即座に問い合わせをしたとのこと。奥様が先に内見し、「すごく良かったから契約してきて」と促され、Tさん自身も内見して即決したそうです。スペックや資産性よりも、自分たちが暮らすイメージが直感的に湧いたことが決め手になったと話しています。

10年住んでみての感想

「10年前、ベランダから見える緑や、マンション共用部の雰囲気に惹かれて決断しましたが、10年経った今でもその魅力は変わりません。ライフステージの変化に合わせて少しずつ自分で手を加えながら、家族4人ご機嫌に暮らしています」と、10年間の暮らしについて語っています。

Tさん事例(バルコニー)

Tさんの詳細記事はカウカモマガジンでご覧いただけます。

有識者コメントから見る既存住宅流通の未来

LIFULL HOME’S総研 所長 島原万丈氏

過去10年のリノベーション市場は、新築価格の高騰と中古市場の拡大を背景に、買取再販ビジネスによる「パッケージ化されたリノベーション」が急成長しました。しかし、2035年に向けたこれからの10年は、市場の成熟に伴い大きな転換期を迎えるだろうと予測されます。

今後のポイントは主に2点です。1点目は「既存戸建て住宅」のリノベーションの拡大。本当の意味でのストック型社会を体現するには、日本の住宅ストックの7割を占める戸建ての流通活性化は不可欠であり、実際潜在的なユーザーニーズは大きいでしょう。2点目は、買取再販市場におけるマンションの進化です。市場が拡大し競争が激化するなか、リノベーション済みマンションを求めるユーザーも多様化しているので、これからは差別化が求められるフェイズになるでしょう。従来この市場の主流だったのは立地と価格で勝負する万人向けデザインの物件ですが、今後は「こんな人に、こんな風に住んでほしい」という住まい手のライフスタイルに踏み込んだ、個性や提案性の高い物件が増えるだろうと予測されています。

今後10年は、業界内の競争によって業界自体が成熟し、個性がより出てくるでしょう。それはデザインだけでなく、内窓の設置をはじめとする「性能」の面においても重要視されるだろうということも含めて、業界の成熟が進むと考えられます。

一般社団法人 リノベーション協議会 会長/u.company inc. 代表取締役 内山 博文氏

リノベーション協議会設立から17年が経過し、リノベーションは広く認知され、社会インフラも整備されました。しかし、これまでの10年は市場の急上昇により、単なる転売に近い「買取再販」でも利益が出る時代であり、本質的なリノベーションとは言えない側面もあったと指摘されています。

これからの10年は、その意義を本質的に捉え直す時代となるでしょう。協議会は「『壊す』から『活かす』リノベーションを日本の文化へ」という新ビジョンを掲げ、誰もが自分らしい自由な暮らしを送り、持続可能な循環型社会を実現することを目指しています。ツクルバ社は場をクリエイティブにする力がある会社であり、「カウカモ」は、こうした自分らしい暮らしを届けることができるプラットフォームだと期待が寄せられています。

まとめ:これからの住まいさがしとカウカモの役割

この10年で、中古・リノベーション住宅は「自分らしい暮らしを実現する選択肢」の一つへと変化しました。これからの10年は、住まいに求められる価値も、「所有すること」から、ライフステージや価値観の変化に合わせて選び、育て、住み替えていく柔軟性へと広がっていくことが期待されます。

カウカモはこれからも、住宅市場と生活者の変化を見つめながら、一人ひとりの「叶えたい暮らし」に寄り添う住まいさがしを支援していく方針です。

cowcamo(カウカモ)とは

cowcamo(カウカモ)は、「『一点もの』の住まいに出会おう。」をコンセプトにした、中古・リノベーション住宅の流通プラットフォームです。暮らしを妄想しながら好みの物件を楽しく探せるメディア、物件の売買やリノベーションを支援するエージェントサービスによって、中古・リノベーション住宅の「探す」「買う」「つくる」「売る・住み替える」まで一気通貫でサポートしています。一人ひとりが、自分らしい暮らしを手に入れ、幸せに暮らしている、そんな世界を実現するサービスです。

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株式会社ツクルバについて

株式会社ツクルバは、「住まいの『もつ』を自由に。『かえる』を何度でも。」というVISIONのもと、住宅流通構造を顧客本位に変革するための事業を行っています。デザインとテクノロジーをかけあわせることで、住まいを人生の制約から、可能性を広げる選択肢へと進化させ、誰もが個性豊かな理想の暮らしを叶えられる社会の実現を目指しています。

株式会社ツクルバの詳細はこちらをご覧ください。
https://tsukuruba.com/

中古・リノベーション住宅のマーケットプレイス型の流通プラットフォーム「cowcamo(カウカモ)」の企画・開発・運営、家を売りたい人と買いたい人のマッチングサービス「ウルカモ」の企画・開発・運営などを行っています。

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