相続不動産売却で「やって損した無駄なこと」ランキング
アンケート調査によると、相続した不動産を手放す前に「やって損した無駄なこと」の圧倒的1位は「建物の修繕」(47.2%)でした。次いで「査定シミュレーション」(14.6%)、「家財の整理」(10.1%)が上位にランクインしています。

1位:建物の修繕
「建物の修繕」が約半数を占める結果となりました。回答者からは、「リノベーション前提で安く物件を探している業者や個人が多く、数十万円かけたリフォームのデザインは意味をなさなかった」「建物があちこち壊れていたので直したが、家を売ったあとで駐車場になったから」といった声が寄せられています。
古い実家などを相続した場合、リフォームすればニーズが高まるのではと考える売主は少なくありません。しかし、築年数の古い住宅は、買主の好みに合わせたリフォーム、建て替え、または駐車場化を前提として取引されるケースが多く、売主が先行して修繕しても、買主の意向に合わないことが多々あります。結果として、リフォーム費用が査定額や売却価格に十分に反映されず、費用や時間が無駄になってしまうことがあります。
2位:査定シミュレーション
手軽に利用できる一括査定サイトでの「査定シミュレーション」も、無駄になったと感じる人が多くいました。理由としては、「実際の査定とはかけ離れていたから」「営業が多すぎて時間と精神を消耗したから」などが挙げられます。机上のシミュレーションでは正確な査定が難しいことや、査定時点と売却時点で状況が変わってしまうことが原因と考えられます。
3位:家財の整理
「家財の整理」も無駄だったと感じる人がいました。一般的な住宅売却では荷物を運び出すのが基本ですが、不動産買取業者に売る場合は残置物があっても取引できるケースが多くあります。そのため、「買主が結局リフォーム前提で考えていたため、室内の状態はほとんど気にされなかった」「査定には関係なく、そのままでも良かったのかなと考えた」といった声が聞かれました。
4位:ハウスクリーニング
「ハウスクリーニング」も、評価に繋がらないケースが多いことが判明しました。「査定の中心が建物ではなく土地だった」「買主が室内をフルリフォームするつもりだった」といった理由から、クリーニング費用や時間が無駄になったと感じる人がいました。
5位:植物の手入れ
庭木の剪定や草刈りといった「植物の手入れ」も、査定額の上乗せにつながらないケースが多いことがわかりました。「最終的に買い取ってくれた不動産業者が、建物は解体して更地にしてから再販するという方針だった」といった理由から、労力や費用を無駄にしたと感じる人もいました。
相続不動産の手放し方に関する知識不足の実態
「相続した不動産の売却前に、不動産の手放し方についての知識はありましたか」という質問に対し、「あまりなかった」(47.1%)と「全くなかった」(22.5%)を合わせると、69.6%もの人が知識不足であったと回答しました。十分に知識があった人はわずか3.4%に留まっており、多くの人が十分な知識がないまま売却に向けた行動をスタートしている実態が浮き彫りになりました。この知識不足が、「良かれと思ってやったことが無駄になった」という結果に繋がっていると考えられます。

相続不動産を手放す際に「最初にやるべきこと」ランキング
経験者が実感した「相続した不動産を手放すときに最初にやるべきこと」の1位は「複数社に査定を依頼する」(38.2%)でした。次いで「現状のままプロに見せる」(34.8%)、「専門家に相談する」(23.6%)が続きます。自分で修繕や片付けをして後悔した人が多いことから、自己判断ではなく、まずはプロに相談することの重要性が示唆されています。

1位:複数社に査定を依頼する
「早い段階で数社に無料査定を行ってもらい、相場を知ってから動いたほうがいい」といった意見が多く寄せられました。複数の不動産会社に査定を依頼することで、実際の査定額の幅を把握し、適正な相場観を養うことができます。また、会社ごとの対応品質も比較検討でき、信頼できるパートナーを見つけやすくなるでしょう。
2位:現状のままプロに見せる
「まずは現状のまま、不動産会社に見てもらうのが一番だと思います。自分で片付けたり修繕したりする前に、どの程度手を入れる必要があるのかプロに判断してもらうと、無駄がありません」という声がありました。築年数の古い物件では、買主がリフォームや建て替え、駐車場化を前提としているケースも少なくありません。最初に不動産会社に現状を見せることで、想定される買主のニーズに基づき、どこまで手を加えるべきか適切なアドバイスを得られる可能性が高まります。これにより、無駄な出費や時間を避けられるでしょう。
3位:専門家に相談する
「無駄なコストや労力を省くために最初にやるべきことは、とにかく専門家のアドバイスをきちんと受けること」という意見もありました。相続不動産の売却には、不動産や法律に関する専門知識が必要です。知識不足のまま進めると失敗や時間がかかる可能性があるため、不動産会社や、権利関係が複雑な場合は弁護士などの専門家に相談することが有効です。
4位:家族で話し合う
「親族間で方針を決める」「家族で話し合い、どうするか決めておく」といったように、家族間での話し合いの重要性も指摘されています。相続人が複数いる共有名義の不動産の場合、意見の相違があると手続きを進められず、トラブルに発展することもあります。売却前に当事者間でしっかりと話し合い、方針を決定しておくことが、スムーズな売却に繋がります。
5位:現状を確認する
建物の状態だけでなく、「売れる法的状態かを確認する」「不動産の名義や登記書をよく確認しておくこと」といった法的な現状把握の重要性も挙げられました。また、「手放そうとしている不動産を取得したときの費用」の証明書類を探すことも、税金計算上非常に重要となります。これらを事前に全て把握する必要はありませんが、どこまで把握できているかを整理しておくことで、専門家への相談がスムーズになります。
まとめ
今回の調査結果から、相続不動産の売却において、善意で行った修繕や片付け、清掃などが必ずしも売却価格の向上に繋がるとは限らないことが明らかになりました。むしろ、時間や費用の無駄になってしまうケースも少なくありません。
そのため、経験者の多くは、自分で家に手を加える前に、不動産会社などのプロに相談することの重要性を強調しています。高く売却するためには、複数社に査定を依頼し、買主のニーズに合わせた売却戦略を立てることが有効です。不動産売却は専門的な知識が必要となるため、自己判断で進めるのではなく、専門家のアドバイスを積極的に活用することをおすすめします。
調査結果の詳細は、以下のURLから確認できます。


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