背景:多様化する住まいへのニーズ
近年、賃貸住宅市場では、住まいに対する価値観やライフスタイルの多様化が顕著に進んでいます。単に間取りや設備が良いだけでなく、個々の暮らし方や価値観に合致した住まいが選ばれる傾向が強まっています。帝国不動産のリブランディング事業においても、これまで入居者データや社内の知見を基にデータ活用型の設計が行われてきましたが、今回の取り組みでは、外部の専門的な調査・分析データを組み合わせることで、より多角的にターゲット像を捉えることを目指しました。
TOPPAN「C-lab.」による詳細な調査分析
本プロジェクトでは、TOPPANの「C-lab.」が提供する調査・分析サービスを活用し、約半年にわたり多岐にわたる分析が実施されました。
具体的には、以下の調査が行われています。
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26,554人を対象とした大規模なライフスタイル調査
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定量・定性調査およびSNS分析
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過去のインテリア・住宅トレンドの分析
これらの詳細な調査により、生活者の価値観を4つのタイプに分類して分析が進められました。その結果、蔵前エリアに住むことを志向する人々のイメージとして、以下の2つのペルソナが設定されました。
シグネチャーシングル

35歳・独身のIT関連職の男性を想定。効率的で洗練されたモノ・コトを好みつつも、独自のセンスによる味わいにもこだわるタイプです。長く使えるプロダクトを重視し、自転車や猫、レコード収集などを趣味としています。理想の間取りは1LDKで、広めのキッチンカウンターや、落ち着きと開放感のあるバスタブを希望しています。
リファインドデュオ

39歳のIT系企業のプロダクトマネージャーの夫と、35歳の広告代理店のクリエイティブディレクターの妻からなる夫婦を想定。互いに効率的で無理のない生活を好み、仕事とプライベートのバランスを重視します。夫はガジェット収集、妻はアート鑑賞や料理を趣味とし、理想の間取りは2LDKで、収納とデザインを両立したキッチンや洗面台、清潔感と開放感のあるバスタブを求めています。
これらのペルソナに基づき、インテリアスタイル「Urban Heritage(アーバンヘリテージ)」が定められ、空間設計やマテリアル選定が行われました。
<Urban Heritageとは>
都会的で洗練された雰囲気と、歴史や伝統を感じさせる要素を組み合わせたスタイルを指します。
データ活用によるデザイン効果
調査・分析結果の活用によって、以下の効果が得られました。
蔵前エリアの志向に合わせたデザインへの反映
蔵前に住みたい層を対象としたアンケート分析の結果、インテリアとしてシンプルで機能的な美しさを重視する「ニュースタンダード」や、やわらかな上質さを感じさせる「ソフトモダン」といった志向が高い傾向が見られました。また、水回りにおいても、濃色より明るい色調が支持されるなどの結果を踏まえ、内装や仕様に反映されています。
判断基準となるスタイルの明確化
デザイン検討の過程において、背景や根拠に基づいた明確な指標(スタイル)が存在することで、関係者間の認識が統一され、意思決定がスムーズになりました。
完成した住戸の魅力
完成した住戸では、「Urban Heritage」のコンセプトのもと、素材感と落ち着きを重視したデザインが特徴です。

特に、リビングには全面ガラスのドアが採用されており、視線が奥まで抜けることで空間の広がりを感じさせ、採光性も確保されています。コンパクトな住戸でも開放的な印象を与える設計です。

また、廊下や玄関まで自然光が届く構成となっており、住戸全体の明るさにも配慮がなされています。
「Belleviage Kuramae」物件概要

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物件名:Belleviage Kuramae
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所在地:東京都台東区蔵前4-21-8
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構造階数:鉄筋コンクリート造(RC)11階建
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築年数:2005年9月(築20年)
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総戸数:20戸
今後の展望
本プロジェクトで得られた知見を活かし、帝国不動産は今後も物件やエリアの特性を詳細に分析し、変化する市場ニーズに合わせた的確なリブランディングに取り組んでいく方針です。
帝国不動産株式会社について
帝国不動産株式会社は、2026年5月に株式会社アーキテクト・ディベロッパーより社名変更しました。「美しい暮らし方を住まいから」を企業理念に掲げ、賃貸集合住宅の開発・管理を一社一貫体制で手掛けているのが特徴です。データ駆動型の経営とファイナンスの専門知識、そして社員の情熱を原動力に、オーナー・投資家・居住者へ「最善の答え」となる価値を提供しています。今後は、50年、100年先まで見据えた暮らしと資産のパートナーとして、次代の地域の未来を共創することを目指しています。
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