夏の肌トラブルは「エアコン乾燥」が原因?8割以上が経験する「インナードライ」対策を皮膚科医が解説

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夏の肌トラブルは「エアコン乾燥」が原因?8割以上が経験する「インナードライ」対策を皮膚科医が解説

夏の暑い時期は汗や皮脂によるべたつきが気になるものですが、実は多くの人が肌の乾燥に悩まされていることが明らかになりました。その主な原因の一つとして、「エアコンによる空気の乾燥」が挙げられています。

医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニックは、夏場の肌トラブルに関する実態調査を実施し、エアコン環境下における「インナードライ(隠れ乾燥)」の深刻な実態を報告しました。この調査結果を通じて、正しいスキンケア知識の普及が目指されています。

調査概要

  • 調査対象: エアコンを日常的に使用する環境で過ごす全国の20〜50代の男女

  • 調査期間: 2026年6月15日〜6月24日

  • 調査方法: インターネット調査

  • 調査対象人数: 300名

調査結果:7割以上が夏でも肌の乾燥を実感

「夏場(6〜8月)に肌のつっぱりや乾燥を感じることはありますか?」という設問に対し、「よく感じる」が34.3%、「時々感じる」が39.4%と回答しました。これらを合わせると73.7%に達し、夏場でも多くの人が肌の乾燥を経験していることが判明しました。

夏の肌乾燥経験の有無

調査結果:「インナードライ」の正確な意味を理解しているのはわずか4人に1人

「インナードライ」という言葉の意味を知っているか尋ねたところ、「聞いたことはあるが意味は曖昧」と回答した人が41.7%と最も多く、正確に理解している人は26.3%にとどまりました。認知度は高まりつつあるものの、正しい理解が追いついていない状況が浮き彫りになりました。

インナードライの認知度

用語解説

  • インナードライ: 肌の表面は皮脂でべたつくにもかかわらず、肌内部(角質層)の水分量が不足している状態を指します。見た目はオイリー肌に見えるため乾燥に気づきにくく、誤ったスキンケアによってさらに悪化しやすい特徴があります。

  • バリア機能: 皮膚の最外層である角質層が持つ、外部刺激から肌を守り、内部の水分蒸発を防ぐ働きのことです。角質細胞間脂質(セラミドなど)と天然保湿因子(NMF)によって維持され、乾燥や紫外線などで容易に低下します。

  • 経皮水分蒸散量(TEWL): 皮膚表面から蒸発する水分量を測定した値で、バリア機能の指標として用いられます。TEWLが高いほど肌からの水分蒸発が多く、バリア機能が低下している状態を示します。

調査結果:8割以上が1日6時間以上エアコン環境下で過ごす

1日のうち、エアコンが効いた環境で過ごす時間について尋ねたところ、1日6時間以上エアコン環境で過ごす人は84.0%に達しました。特に「10時間以上」と回答した人が38.7%と最も多く、現代人の多くが長時間にわたって乾燥した空気にさらされている実態が明らかになりました。

エアコン環境での滞在時間

調査結果:4割近くが「さっぱりタイプのみ」で保湿不足の可能性

夏場の保湿ケアについて、「さっぱりタイプの化粧水のみ」という回答が37.3%と最多でした。「特に保湿ケアはしていない」14.7%と合わせると、半数以上が十分な保湿ケアができていない可能性が示唆されました。夏のべたつきを嫌って保湿を控える傾向がインナードライを悪化させる要因と考えられます。

夏の保湿ケア実態

夏の保湿ケア方法の比較

比較項目 さっぱりタイプのみ さっぱり+乳液併用 高保湿タイプ使用
保湿持続時間 1〜2時間 3〜4時間 5〜6時間
べたつき感 ほぼなし 軽度 やや感じる
インナードライ改善効果 低い 中〜高 高い
エアコン環境での適性 不十分 適切 やや重い
推奨される肌質 オイリー肌 混合肌・インナードライ 乾燥肌
1日の塗り直し目安 3〜4回 2回 1〜2回

※一般的な目安であり、個人差があります。

調査結果:「テカリ・べたつき」が最多も、実は乾燥が原因の可能性

夏の肌トラブルで最も悩んでいる症状は「テカリ・べたつき」が31.7%で最多でした。これはインナードライ状態で肌が水分不足を補おうと皮脂を過剰分泌している可能性があります。「毛穴の開き」や「肌荒れ」も乾燥によるバリア機能低下が一因であり、上位3つの悩みは全てインナードライと関連している可能性が示唆されました。

夏の肌悩みランキング

調査まとめ

今回の調査により、夏場でも7割以上の人が肌の乾燥を感じており、その主な原因として1日6時間以上エアコン環境で過ごす生活習慣が挙げられることが明らかになりました。しかし、インナードライの正確な意味を理解している人は4人に1人にとどまり、夏のべたつきを嫌って保湿を控える傾向から、半数以上が十分な保湿ケアができていない実態も判明しました。「テカリ」「毛穴」「肌荒れ」といった夏の代表的な肌悩みの背景にも、実はインナードライが潜んでいる可能性があり、正しい知識に基づいたスキンケアの重要性が改めて浮き彫りになりました。

皮膚科医による解説:髙桑康太医師

アイシークリニックの髙桑康太医師は、皮膚科医として15年以上の臨床経験から、夏の肌トラブルの多くは「見えない乾燥」、すなわちインナードライが根本原因となっているケースが非常に多いと指摘します。表面的なべたつきに惑わされず、肌内部の水分量を意識したケアが重要とのことです。

エアコンによる空気の乾燥は、冬の外気以上に肌へダメージを与えることがあります。冬は「乾燥している」と自覚しやすいため保湿ケアを意識しますが、夏は汗や皮脂のべたつきから「保湿は不要」と誤解しがちです。しかし、エアコンの除湿機能により室内の湿度は40%以下まで低下することも珍しくなく、肌は防御反応として皮脂を過剰に分泌し、「夏なのにテカる、でもつっぱる」という矛盾した症状を引き起こします。

この状態で「さっぱりタイプの化粧水だけ」「洗顔回数を増やす」といった誤ったケアをすると、さらに乾燥が進行し、肌荒れや大人ニキビの原因になる可能性があるため注意が必要です。夏でも必ず化粧水の後に乳液やクリームで「蓋」をし、水分の蒸発を防ぐことが重要だと強調されています。

日本皮膚科学会の指針でも、季節を問わず保湿剤の使用が皮膚バリア機能の維持に有効とされています。特にセラミド配合の保湿剤は角質細胞間脂質を補い、バリア機能の改善に効果的であると考えられます。

インナードライを見分けるサイン

ご自身の肌がインナードライかどうかを判断する目安として、以下の症状が挙げられます。

  • 洗顔後、肌がつっぱるのに時間が経つとテカる

  • 毛穴が目立ち、ファンデーションが崩れやすい

  • 肌のキメが粗く、ゴワつきを感じる

  • スキンケア製品がしみることがある

夏のインナードライ対策のポイント

  • 化粧水は「さっぱり」でも必ず乳液で蓋をする

  • セラミド・ヒアルロン酸配合の保湿剤を選ぶ

  • 室内に加湿器を置くか、濡れタオルを干す

  • こまめな水分補給(1日1.5〜2リットル目安)

  • 洗顔は1日2回まで、ぬるま湯で優しく

受診を検討すべき症状と放置のリスク

インナードライ状態が続くと角質層のバリア機能が低下し、外部刺激を受けやすくなります。その結果、肌荒れやニキビが治りにくくなったり、紫外線ダメージを受けやすくなってシミの原因になることもあります。また、毛穴の開きや黒ずみの慢性化にもつながる可能性があります。

以下の症状が見られる場合は、皮膚科への受診を検討することをおすすめします。

  • 保湿ケアを2週間以上続けても症状が改善しない場合

  • 赤みやかゆみを伴う場合

  • 皮むけや湿疹が出現した場合

  • 市販のスキンケア製品でかぶれや刺激を感じる場合

よくある質問(Q&A)

Q1. 夏なのに肌がつっぱるのはなぜですか?

A. エアコンによる空気の乾燥と、それに伴う肌内部の水分不足が主な原因です。エアコンの除湿機能により室内湿度は40%以下まで低下することがあり、肌から水分が蒸発しやすい環境になります。表面の皮脂とは裏腹に、肌内部は慢性的な水分不足に陥っている状態がインナードライです。

Q2. インナードライと乾燥肌の違いは何ですか?

A. 表面の皮脂量が異なります。インナードライは「表面はべたつくが内部は乾燥」という状態です。乾燥肌は肌表面も内部も水分・油分ともに不足している状態ですが、インナードライは肌内部の水分が不足しているため、肌が防御反応として皮脂を過剰分泌します。そのため表面はテカリやべたつきがあり、一見オイリー肌に見えることがあります。

Q3. インナードライを改善するスキンケア方法は?

A. 夏でも「化粧水+乳液」の併用で水分を閉じ込めることが最も重要です。化粧水で水分を補給した後、必ず乳液やクリームで「蓋」をして蒸発を防ぎましょう。セラミドやヒアルロン酸配合の製品がおすすめです。また、洗顔のしすぎは皮脂を取りすぎて逆効果になるため、1日2回までに抑えることが大切です。

Q4. エアコン環境での乾燥対策で効果的な方法は?

A. 加湿器の使用、こまめな水分補給、ミスト化粧水の携帯が効果的です。室内湿度を50〜60%に保つことが理想的ですが、オフィスなど自分で調整できない環境も多いでしょう。その場合は、デスクに小型の加湿器を置く、こまめに水分を摂取する(1日1.5〜2リットル目安)、ミスト化粧水でこまめに保湿するなどの対策が有効です。また、エアコンの風が直接肌に当たらないよう席の位置を工夫することもおすすめします。

Q5. インナードライが続くとどうなりますか?受診の目安は?

A. 慢性的なバリア機能低下から、肌荒れ・ニキビ・シミの原因になる可能性があります。保湿ケアを2週間以上続けても改善しない場合、赤みやかゆみを伴う場合、皮むけや湿疹が出現した場合は、皮膚科への受診をおすすめします。

クリニック案内

アイシークリニックは、皮膚科・形成外科の専門医療を提供しており、監修医師は15年以上の皮膚科臨床経験を持つ専門医です。

アイシークリニックの特徴

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  • 監修医師は15年以上の皮膚科臨床経験を持つ

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