花王BRCCが日本の「かわいい」メイク20年を分析 〜若年層のメイク多様化と多文化要素の拡大を紐解く〜

ファッション・美容

「かわいい」イメージは変化し続ける

花王BRCCのカラー・メイク嗜好調査では、2005年より19のイメージワードの中から「なりたいイメージ」を選択してもらっています。若年層(18歳~24歳)における上位5項目の推移を見ると、「かわいい」は2005年から常に1位または2位に挙げられ、20年を通して一貫して上位を占めています。2007年からは「大人っぽい」も上位に登場しましたが、全体として「かわいい」の人気は揺るぎません。

「かわいい」以外の項目に注目すると、2005年は「ナチュラル」といった要素が強く、2007年からは「大人っぽい・フェミニン」、2010年からは「女っぽい」イメージが上位に加わりました。さらに、2025年には「フェミニン・上品な」イメージも上位に入り、「なりたいイメージ」が年代によって変化していることが分かります。複数のイメージワードを組み合わせて分析した結果、若年層で支持され続けてきた「かわいい」は不動であるものの、時代ごとに異なるニュアンスの「かわいい」が存在することが明らかになりました。

なりたいイメージの推移グラフ

メイクの重視点に周期的な変化と多様化の傾向

眉、アイシャドウ、アイライン、マスカラ、チーク、ファンデーション、口紅の7つのカテゴリーにおいて、「お化粧をする際にどの部分に重点を置いているか」を尋ねた調査では、おおよそ3~4年周期でメイクの重視点が変化してきたことが読み取れます。

メイク重視点の顔イラスト

特に2016年頃からは口紅を重視する傾向が高まりましたが、2020年以降は目もと(アイシャドウ・眉)へと関心が変化しました。この背景には、新型コロナウイルス感染拡大によるマスク着用の影響が一因と考えられます。その後、2025年にかけてはマスカラとアイラインが重視される傾向が見られます。

近年のSNSによる情報の多様化は、メイクの好みのパーソナル化を促進し、一人ひとりが自分に合うメイクを主体的に選ぶ時代へと変化しています。そのため、一番重視するポイントもそれぞれ異なる傾向が読み取れ、2026年以降もこの傾向が続くと予測されます。

メイク重視点の推移グラフ

SNSの普及がもたらすメイクの多様化と多文化要素の拡大

「なりたいイメージ」と「メイク重視点」の調査結果に、当時のメイクトレンドと日本におけるSNSの変化を合わせて整理した図からは、メイクトレンドの発信源が大きく変化したことが分かります。かつてはテレビや雑誌の女優・モデルが中心でしたが、読者モデルやインフルエンサーへと広がり、さらには生活者一人ひとりへと多様化しました。SNSの普及により、年齢や性別にとらわれない表現が増え、価値観やライフスタイルに合わせて「自分に合うメイク」を選ぶ動きが強まっています。

2014年頃からはInstagramが普及し、TikTokも広がったことで、海外のメイク情報が身近になりました。その結果、さまざまな国の美意識が混ざり合うことが日常化し、近年では韓国、中国、タイなどアジア圏の影響も強まっています。

こうした流れの中で、日本のメイクの役割は、周囲に合わせる「身だしなみ」から、「自分らしさを心地よく楽しむ表現」へと広がっています。今後はボーダーレス化がさらに進み、多様性に多文化要素が一層強まることで、その重要性が高まると考えられます。メイクは、気分を整え、自分を肯定するための手段として、より自分らしく自由に楽しむものへと役割が広がりそうです。

日本におけるSNSの変化とメイクの変遷

今後のメイクトレンド予測:多文化の要素を取り入れた「プレイフルかわいい」

今後の「かわいい」メイクは、年齢や性別にとらわれない多様性が引き続き重要となり、さらにSNSなどから得られる多文化的要素を自由な発想や遊び心として取り入れ、個性をより引き立てる傾向が広がりそうです。

花王BRCCでは、多文化的なムードを背景に、色や質感、デザインで遊ぶ感覚を大切にした「プレイフルかわいい」メイクを提案しています。異なる価値観を柔軟に受け入れる今だからこそ、自分自身の個性を活かしながら、重視したいメイク部分に自由に“メリハリ”をつけ、そこに“ちょっとした遊び心”を入れるのがこれからのメイクポイントになるでしょう。

「プレイフルかわいい」メイクのポイント

  1. 目もとのナチュ盛り
    マスカラはしっかりカールで束感仕上げ、アイラインで囲み目、アイシャドウは偏光感のあるキラキラ質感のものを目頭と下まぶた目尻に長めにいれるのがナチュ盛りのポイントです。

  2. 血色感を自由に入れるチーク
    頬、フェースライン、あご、鼻、耳たぶなど、自由に血色をいれることで、自分らしい表情を演出できます。

  3. 部分的な遊び心の取り入れ方

    • アイライナー: ペンシルタイプやジェルタイプを使用し、上まぶたと下まぶたの色みを変え、仕上げにチップなどでラインをにじませることで、さりげない個性を表現します。

    • 描きぼくろ: ダークブラウンのアイライナーで、目もとや口まわり、頬など好きな場所に描くことで、遊び心を加えます。

プレイフルかわいいメイクのイメージ

「かわいい」はこれからもゆっくりと姿を変えながら、次のトレンドへと変化しつづけることでしょう。花王BRCCは今後も、生活者の「かわいい」の変化を丁寧に見つめ、新しいメイクの価値を提案していくとしています。

花王ビューティリサーチ&クリエーションセンターについて

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花王化粧品事業部門の中で、科学的エビデンスや生活者リサーチ、美容トレンドに基づき、Kao Beauty Brandsの全ブランドの基礎となる美容情報や技術を開発している組織です。Kao Beauty Brandsのサイトにおいて、美容情報も監修しています。

美容に関するさまざまな情報は、ビューティコミュニティサイト「Kao Beauty Brandsプレイパーク」で公開されています。

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