古民家の新たな価値を創出!島根県「輪島屋」改修現場を限定公開、循環型建築の内覧会

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一棟貸し宿「輪島屋」改修現場の内覧会を開催

「解く」は、出雲市大社町鷺浦にある古民家・一棟貸し宿「輪島屋(わじまや)」の第2期改修工事現場を一般公開する内覧会を、2026年9月26日(土)から10月2日(金)までの1週間、予約制で開催します。

この内覧会は、飲食・宿泊・小売・美容など、店舗空間を検討する事業者の皆さまを対象としています。輪島屋への出店や入居を募るものではなく、改修現場で古材と手仕事の実物に触れ、輪島屋を実例として、参加者自身の地域や物件での事業と古民家活用との融合を模索してもらう場として提供されます。

開催概要

  • 期間:2026年9月26日(土)〜10月2日(金)

    • 朝の部(9:00〜12:00)/昼の部(13:00〜16:00)/夕の部(16:00以降)
  • 方式:予約制(期間中の希望日時を予約)

  • 会場:輪島屋(〒699-0761 島根県出雲市大社町鷺浦16)

  • 対象:飲食・宿泊・小売・美容など店舗空間を考える事業者、建築設計者

  • 主催:株式会社エブリプラン 古民家再価値化事業「解く(TOKU)」

  • 参加費:無料(要事前申込)

  • 申込方法:下記フォームから事前予約(希望日時を連絡後、担当者より確定の連絡があります)

  • 輪島屋 公式サイト: https://wajimaya.com/

社会課題としての空き家を地域資源へ転換する「更新」の実践

集落の空撮

2023年の総務省「住宅・土地統計調査」によると、全国の空き家は約900万戸、空き家率は13.8%と過去最高を更新しました。島根県では空き家率が17.0%とさらに高く、古民家の割合も7.7%で全国1位です。

「解く」は、この空き家を単なる「問題」としてではなく、地域に蓄積された貴重な資源として捉え直しています。解体される建物から良質な古材を救い出し、その時間の蓄積ごと次の事業空間へ引き継ぐという「更新」の実践を、輪島屋の内覧会を通じて工事のさなかの現場のまま公開します。

「本物」の価値と「更新」の思想

ワイルズ一氏のポートレート

「解く」が考える「本物」とは、保存と解体という二択ではない、「更新」の積み重ねにこそ宿るというものです。かつての日本では、地域の人々が協力して家を直し、更新しながら住み継ぐ文化がありました。輪島屋の改修は、この「更新」を現代の事業空間づくりとして実践しています。

改修を主導するのは、鷺浦を拠点とする作り手、ワイルズ一氏です。彼は「完成した建物より、つくっているさなかのほうが、きっと面白いはずです」と語り、故郷の文化の価値を建物の更新という形で次の世代に手渡そうとしています。

「空き家×空き家」のドッキングで生まれた「輪島屋」の空間

輪島屋の再生では、島根県江津市黒松の空き家2棟を手作業で解体し、瓦・建具・天井ユニットなど多数の古材を傷めずに取り出し、鷺浦の輪島屋へ「部分移築」しました。これを「空き家と空き家のドッキング」と呼んでいます。明治・昭和初期・現代の建材が一室に共存することで、新旧の重なりが空間の魅力となっています。

部分移築された天井のような構造物

特に注目されるのは、日本海を望む個室風呂です。解体した住宅の風呂の天井(からかさ天井)をほぼ同じ意匠で部分移築し、屋根瓦は切り出して床タイルに、古材は建具へと姿を変えています。

個室風呂の改修中風景

完成後の個室風呂

なぜ今、工事のさなかに公開するのか

「解く」は、古民家の活用を検討する事業者に「本物の情報」を届けるため、あえて完成前に内覧会を実施します。改修の過程こそが、古材の活かし方、手仕事の質、空間づくりの考え方を伝える最もリアルな場だからです。

守山氏のポートレート

プロジェクトリーダーの守山基樹氏は、「工事の途中を見ていただくことで、古民家を事業空間として活用する具体的なイメージを持ち帰っていただけると思っています」と述べています。

当日ご覧いただけるもの

  • 「昭和の内装剥がし」の現場:昭和以降に貼り重ねられた内装を剥がし、その下から現れる古い屋根の裏側や太い躯体など、「時間の地層」をめくる工程を現場でご覧いただけます。

  • 再活用する古材の見学:解体材から選定された床材や欅(けやき)の薄板など、これから空間に組み込まれていく材料を手に取ってご覧いただけます。

  • 質の違いの体感:新建材と、時間を経た木材・土壁の質感の違いを、同じ空間の中で確かめられる導線が用意されます。

事業空間としての古民家・土蔵の活用可能性

新品の内装では再現できない時間の厚みや、太い梁、手仕事の建具が作り出す「本物の質感」は、古民家や土蔵の空間自体が事業のストーリーを創り出します。

輪島屋の内覧会では、以下のような使い方の手がかりを具体的に確認できます。

  • 飲食店:古材の梁や建具、腰壁が作り出す内装は、「この店にしかない」特別な体験を提供します。箪笥の表面板を腰壁に、瓦を床タイルに転用するなど、素材の転用が店の物語となります。

  • 宿泊:輪島屋自体が一棟貸し宿としての改修事例です。水回り(個室風呂)まで古材で仕上げる方法を実物で確認できます。

    古民家宿の寝室

    和モダンな浴室

    和室からのオーシャンビュー

  • 小売・サロン:土蔵の重厚な空間は、商品や施術に「本物の質感」の背景を与えます。

「うちの業態ならどう使えるか」という問いを、内覧会当日、担当者と一緒に考える場が提供されます。

古民家再価値化事業「解く(TOKU)」について

解くのロゴ

「解く」は、古民家割合が全国1位の島根県から「消費から、自らつくる暮らしへ」を掲げ、古民家・土蔵の発掘から設計・移築・改修・運用までをワンストップで支援する事業です。島根の課題先進地から、循環型建築の実践を広げていくことを目指しています。

株式会社エブリプランについて

エブリプランのロゴ

1996年設立の株式会社エブリプランは、「地域の未来への挑戦を⽀え、輝く地上の星々を共創します」を理念に掲げる、島根県松江市の総合まちづくりコンサルタント企業です。自治体の総合計画や観光振興計画の策定を数多く手掛け、行政計画(ソフト)から、本事業のような現場実装(ハード)までを一気通貫で支援できることが強みです。

古民家の活用を検討されている事業者の方々にとって、この内覧会は、具体的なイメージを掴み、新たな事業の可能性を見出す貴重な機会となるでしょう。ぜひこの機会に、循環型建築の現場に足を運び、「本物のストーリー」を体験してみてはいかがでしょうか。

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