医療的ケア児家族の“初めての宿泊”を後押し 「思い出の架け橋プロジェクト」第一弾が実施

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導入

一般社団法人Try Angleと株式会社フジ観光開発が連携し、医療的ケア児とそのご家族へ一泊旅行を提供する「思い出の架け橋プロジェクト」の第一弾宿泊支援が実施されました。このプロジェクトは、医療的ケアが必要な子どもたちが家族とともに安心して旅行を楽しめる社会の実現を目指しています。

医療的ケア児家族の“初めての宿泊”を後押し

プロジェクト実施の背景と目的

近年、痰の吸引や人工呼吸器などの医療的ケアを日常的に必要とする「医療的ケア児」は約2万人と増加傾向にあります。医療機器を載せる大きな車いす(バギー)の使用や電源確保の必要性から、長時間の移動や宿泊を伴う旅行には依然として大きなハードルがあります。

Try Angleは、病気や障害の有無にかかわらず誰もが旅行を楽しめる社会を目指し、医療的ケア児とそのご家族の宿泊支援に取り組んできました。この活動の趣旨に賛同したのが、バリアフリールームを備える旅館「金沢の宿 由屋るる犀々」を運営するフジ観光開発です。両者の協働により、宿泊売り上げの一部を原資として医療的ケア児とそのご家族を一泊旅行に招待する「思い出の架け橋プロジェクト」が誕生しました。

第一弾宿泊支援の詳細

プロジェクトの第一弾となる宿泊は、2025年12月6日から7日にかけて「金沢の宿 由屋るる犀々」のバリアフリールームで実施されました。石川県にお住まいの医療的ケア児Nさん(未就学児、人工呼吸器を使用)とそのご家族4名が招待されました。

宿泊にあたっては、いしかわ医療的ケア児・障害児家族グループ「PareTTe(パレット)」の協力を得て、宿泊希望者との調整が行われました。人工呼吸器の設置場所や電源確保が必須であることから、事前にご家族と宿泊施設側で協議し、布団での就寝や部屋のレイアウト調整が実施されました。また、介護用バスチェアの活用により、家庭では難しい広い浴槽での入浴が実現しました。

車椅子に座る子供と女性

今回が初めての家族旅行となったNさんのご家族は、これまで大きなバギーの動線確保や電源の確保、ミキサー食への対応などが旅行へのハードルとなっていたと話しています。しかし、今回の宿泊では「金沢の宿 由屋るる犀々」のスタッフによる温かいおもてなしを受け、久しぶりにゆっくりと食事をとり、Nさんのお姉さんの誕生日を祝うこともできたことで、心身のリフレッシュにつながったと語っています。また、この経験を通じて「一度泊まってみたことで少し自信がついたため、今後は他の場所での宿泊にもチャレンジしてみたい」と、次の一歩についても前向きな意欲を示しました。

今後の展望と協力施設の募集

「思い出の架け橋プロジェクト」は、今後も医療的ケア児とそのご家族の宿泊実現に向け、随時宿泊希望者の募集と調整を進めていく予定です。

また、Try Angleでは、医療的ケア児の旅行実現に共に取り組んでくれる宿泊施設を広く募集しています。関心のある方は、下記の問い合わせフォームより連絡をすることができます。

一般社団法人Try Angleについて

一般社団法人Try Angle(トライアングル)は、医療的ケア児とその家族が外出や旅行を楽しめる社会を目指し、情報発信や相談支援、受け入れ施設との協働などの活動を実施しています。医療的ケア児のおでかけ・旅行応援ポータルサイト「ててとて旅行舎」の運営や、宿泊施設の受け入れ環境整備、オンライン勉強会の実施を通じて、医療的ケア児の旅行を応援したい人々が学び、つながる環境づくりを進めるとともに、課題の調査や発信にも取り組んでいます。

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