月面スマート倉庫の未来を描くアートコンテンツ「run_future(warehouse)」公開 AMRとFMSが織りなす協調制御の世界

テクノロジー

月面スマート倉庫の未来をアートで表現「run_future(warehouse)」

株式会社キャンパスクリエイト、Industry Alpha株式会社、Academimic合同会社は、Industry Alpha株式会社の技術ビジョンをテーマとしたアートコンテンツ「run_future(warehouse)」を公開しました。このプロジェクトは、AMR(自律走行搬送ロボット)をはじめとするロボットや機器を協調制御するシステム「FMS(フリートマネジメントシステム)」の技術的真価を、アートを通じて表現するものです。

「run_future()」は、挑戦者たちが先端技術を通じて描く未来像を、構文として定義し視覚化するプロジェクトです。これにより、社会や業界への共感と対話の促進を目指しています。

月面での未来的な倉庫作業を描いたイラスト

作品の詳細については、以下のPDFデータでもご覧いただけます。
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「run_future(warehouse)」が描く壮大な世界

今回の第三弾となる「run_future(warehouse)」は、工場や倉庫のスマート化を支援するソリューションを提供するスタートアップ、Industry Alpha株式会社のビジョンをテーマに制作されました。

作品では、月面に構築されたスマート物流拠点を舞台に、Industry Alpha社の「Kagero」やアームと連携したAMRなどが、自律的に協調しながら倉庫業務を遂行する光景が描かれています。FMSによって統合制御されたロボットたちが、人の手を離れても互いに呼応し、まるで一つの生態系のように機能し続ける未来の倉庫オペレーションが、壮大なスケールで表現されています。

この作品は、アニメーターとして数々のTV作品や劇場作品に携わった経験を持つイラストレーター、コケゴウ氏によって描かれました。コケゴウ氏の精緻な筆致とメカニカルデザインへの深い造詣が、月面の過酷な環境下で黙々と稼働するロボットたちの姿に、技術がもたらす未来への期待感を宿しています。

アニメ風の少女のイラスト

ロボットが担う人類の「ベースラインジャンプ」

人類にとって、地球の重力と環境の中で生きるという前提は生涯を通じての「ベースライン」です。地球から約36万キロ離れた月で活動するという行為は、一見小さな跳躍に見えても、人の想定をはるかに超える危険を内包しています。月面には大気がなく、強烈な太陽放射が直接降り注ぎ、重力は地球の6分の1です。

AIが操縦するロボットは、人類が直面するこの「ベースラインジャンプ」の危険を肩代わりする有効な手段の一つとされています。この作品は、人類が「地球出身」から「太陽系第三惑星系出身」へと進化するために、AIロボットたちが重ねる試行と努力を垣間見る機会を提供しています。

「run_future()」プロジェクトとは

「run_future()」は、未来を「実行する構文」として設計された、企業・研究・技術の思想を視覚化するプロジェクトです。先端技術が社会を変えていく過程を、「どのような思いで未来が起動するのか」という視点から読み解き、命令文として表現しています。

「run_future(ship)」、「run_future(warehouse)」、「run_future(window)」といった各構文は、挑戦者のテクノロジーが持つ意志や世界観を象徴し、展示やWebコンテンツを通じて「未来を入力できるOS」のような体験へと昇華されます。このプロジェクトは、構文によって未来とつながる体験を設計し、思想と構造の両側面から未来の可視化を試みることで、アートの枠を超えた社会実装の支援を目指しています。

プログラミングや未来のOSを連想させるデザイン

各社の取り組みとコメント

株式会社キャンパスクリエイト

様々なロボットや機器を協調制御させて倉庫業務を自動化・効率化する技術水準は、非常に高まっています。Industry Alpha社のAMRとFMSは、その基幹技術であり、月面という過酷な条件下での動作を表現することで、その技術的なインパクトを示しています。月面での通信技術も必要となりますが、日本国内では月と地球間で通信を行う先導研究も進められています。このアートコンテンツが、次世代通信技術への関心を持つきっかけとなることが期待されます。

キャンパスクリエイトは、東京都「次世代通信技術活用型スタートアップ支援事業(Tokyo NEXT 5G Boosters Project ※1)」の令和5年度採択開発プロモーターとして、Industry Alpha株式会社を含むスタートアップに対し、次世代通信技術を活用した製品・サービスの開発・事業化を促進するプロジェクトを進めています。

倉庫DXに関する情報はこちらからご覧いただけます。

Industry Alpha株式会社

Industry Alpha株式会社は、これまで言葉で表現してきたビジョンがアートという形で視覚化されたことに、新鮮な驚きを感じています。スマート倉庫という事業の実用性・経済合理性を追求するだけでなく、「感動を生む」ことにもこだわっており、AMRやFMSが生み出すスマートさと、月面という壮大な舞台との組み合わせにより、未来を想像したときのわくわく感が表現されているとしています。このわくわく感が、事業に挑戦し続ける原動力であり、作品を通じてロボットや自律システムが織りなす未来の可能性が、より多くの人々に伝わることを願っています。

Academimic合同会社

Industry Alpha社のスマート倉庫技術を題材に、「月面の物流拠点」という未来像が描かれました。未来のKagero、アームと連携したAMRが、それぞれ自律し互いに呼応しながら動く姿を、コケゴウ氏の精緻な筆致で一枚の風景に落とし込んでいます。ロボットたちが人の手を離れても、一つの生態系のように倉庫を起点に何かを築き続けている光景を目指しており、作品を通して自律する機械たちが織りなす未来への期待感が伝わることを期待しています。

関係企業情報

株式会社キャンパスクリエイト

「お客様の課題解決をオープンイノベーションで実践する広域TLO」をスローガンに、国立大学法人電気通信大学TLOとして経済産業省・文部科学省の承認・認定を受けています。企業の技術ニーズに対して解決可能な大学研究者を全国から探索したり、大学の技術シーズに対して活用可能な企業を探索しマッチングする産学官連携マッチング業務を実施しています。また、企業のオープンイノベーション支援として、関心のある技術分野において活用可能な大学の技術シーズを調査し、新規事業のテーマを固めていくコンサルティング業務なども行っています。

緑色の楕円形が3つ三角形に配置され、それぞれに白い「C」の文字が描かれたロゴマーク

  • 会社名:株式会社キャンパスクリエイト

  • 代表者:代表取締役 髙橋めぐみ

  • 本社所在地:東京都調布市調布ヶ丘1-5-1 電気通信大学内

  • 設立:1999年9月

  • 事業内容:技術移転マネジメント事業、ソリューション事業、産業振興事業 等

  • URL:https://www.campuscreate.com/

Industry Alpha株式会社

工場・倉庫のスマート化のパートナーとして、様々なソリューションを開発・導入するスタートアップです。磁気テープなどのガイドを必要としない低床型のAMRや、庫内全体を管理するFMSをはじめとしたシステムを、ハードウェア・ソフトウェア両面ですべて日本産として独自設計・自社開発しています。大手製造・物流企業から高い評価を受けており、先端技術を実用化し、スマート工場・スマート倉庫を実現することで、日本の製造・物流業に貢献することを目指しています。

「Industry Alpha」というテキストと、黒と緑でデザインされた抽象的なロゴ

  • 会社名:Industry Alpha株式会社

  • 代表者:代表取締役 渡辺 琢実

  • 本社所在地:東京都板橋区小豆沢2丁目30番2号

  • 開発拠点所在地:愛知県名古屋市守山区桜坂四丁目201番地 クリエイション・コア名古屋107号室/110号室

  • 主要製品:自律走行ロボット(AMR)、FMS、WCS、周辺ソフトウェア、その他自動化ソリューション

  • Webサイト:https://www.industryalpha.net/

Academimic合同会社

研究とポップカルチャーの融合を掲げるクリエイティブレーベルです。論文や学術的知見に触れて生まれた感動や構造を、小説・音楽・映像・イラストへと変換しています。思想を表現言語と捉え、社会実装に寄与するアウトプットを数多く手がけています。

代表事例としては、内閣府SFプロトタイピングPJ「Neu World」、論文を街頭アート化した「ロンブンアートストリート」、渋谷区立宮下公園全域の展示「Academimic Museum」などがあります。NOVUS Future Design Award 2023 最優秀賞、MAU SOCIAL IMPACT AWARD グランプリなどの受賞歴も持ちます。

黒いカメレオンのシルエットと「Academimic」の文字が描かれたロゴデザイン

東京都「次世代通信技術活用型スタートアップ支援事業」について

東京都では、都内スタートアップ企業が、都心部から郊外・山間部、離島を持つ東京というフィールドを活かしながら、世界で通用する競争力を磨き、5Gをはじめとした次世代通信技術を活用した新たなビジネスやイノベーションを創出することを目指しています。これにより、都民のQOL(Quality of life)向上に寄与する有益なサービスを創出するとともに、各スタートアップ企業の企業価値向上を目指しています。

本事業では、東京都と協働して支援を行う事業者を開発プロモーターとして募集・選定し、スタートアップ企業に対し多角的な支援を行います。開発プロモーターは、3ヶ年度にわたり支援先スタートアップ企業等の開発・事業化を促進するため、連携事業者(通信事業者や実証フィールド提供者、研究機関、VC・金融機関等)と連携しながら、資金的、技術的な支援やマッチング支援等を行います。支援先スタートアップ企業は、開発プロモーター等の支援を受けながら、次世代通信技術等を活用した製品・サービスの開発及び事業上市を目指します。

「Tokyo NEXT 5G」のロゴと「Tokyo NEXT 5G Boosters Project」というテキスト

事業の詳細については、以下のWebサイトをご参照ください。
https://next-5g-boosters.metro.tokyo.lg.jp/

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