AIアクセラレータ「Mark-I」の主な特長
Mark-Iは、8基のシストリックアレイにより、CNN(Convolutional Neural Network:畳み込みニューラルネットワーク)の高速処理を実現します。シストリックアレイとは、同一の処理を行う多数の演算ユニットを格子状に配置し、一定のリズムでデータを流しながら計算を進めるコンピュータアーキテクチャの一種です。
FPGA(Field Programmable Gate Array)を採用することで、用途に応じた柔軟な構成変更(フルカスタマイズ)が可能となり、エッジ領域でのリアルタイム処理、例えば顔検出などにおいて高い優位性を発揮します。
また、Mark-Iの最大の特長は、すべての回路設計のソースコード(SystemVerilog)から制御ソフトウェアまでをフルスタックで自社開発している点です。コントローラにはオープンソースの命令セットアーキテクチャであるRISC-Vが採用されており、Rustで開発されたソフトウェアにより、効率的できめ細やかなデータフロー制御が実現されています。Rustは、C/C++並みの高速性と、独自の「所有権」システムによるメモリ安全性を両立したネイティブコンパイラ言語として知られています。
Mark-Iの主な仕様は以下の通りです。

フューチャーのAIへの取り組み
フューチャーは、AI専門チームStrategic AI Groupを中核にAIの学術研究・研究開発を推進しています。2024年10月には、経済産業省とNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が推進する国内生成AIの開発力強化プロジェクト「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」にも採択され、「日本語とソフトウェア開発に特化した基盤モデル」を構築した実績があります。
主要事業会社のフューチャーアーキテクトとともに、顧客企業の経営課題や社会課題を解決するAIコンサルティングサービスも提供しています。AIの社会実装が急速に進む中で、ソフトウェアの最適化だけでは限界がある処理性能や電力効率の課題に対し、ハードウェアの観点から解決を図るのが、ki-labsが開発するAIアクセラレータです。
「RISC-V Day Tokyo 2026 Spring」での初公開
Mark-Iは、2026年3月5日に東京大学 伊藤国際学術研究センターで開催される「RISC-V Day Tokyo 2026 Spring」にて初公開されます。
「RISC-V Day Tokyo 2026 Spring」は、オープンソースの命令セットアーキテクチャ「RISC-V」に関する日本最大級の技術カンファレンスです。今回の出展では、Mark-Iによるリアルタイム物体検出のデモンストレーションが行われます。エッジFPGAで人物の顔をリアルタイムに検出し、メタ情報化することでプライバシーに配慮したAIの活用イメージが紹介される予定です。
また、16:30からは『RISC-Vを活用したカスタムAIアクセラレータ開発事例』と題した20分間の講演も実施されます。
イベントの詳細は以下の公式サイトで確認できます。
今後の展望
フューチャーは、これまで培ってきた大規模な基幹系・勘定系システムの構築プロジェクトの知見に、先進的なAI技術の活用を融合させる取り組みを推進しています。自社開発したAIアクセラレータを中核に、用途や要件に応じて柔軟にカスタマイズできるAIハードウェア「Mark-I」を組み合わせることで、ビジネスの未来を創造する新たなデジタル基盤の実現を目指しています。今後も経営戦略の策定からAIモデルの設計、AIハードウェアの実装までを一気通貫で手掛けることで、企業のDXを支援する方針です。
本プロジェクトに関する問い合わせは、以下の窓口で受け付けています。


コメント