AI活用が若手従業員の転職意欲に影響 freeeが調査データを公開

ビジネス

AI活用が若手従業員の転職意欲に影響 freeeが調査データを公開

フリー株式会社は、全国の新卒入社1~3年目の若手従業員663名を対象に、AI活用とキャリア観に関する調査データを公開しました。この調査により、企業におけるAIの積極的な活用状況が、若手従業員の転職意欲に大きく影響することが明らかになりました。

調査の背景と概要

近年、労働力不足の解消や生産性向上を目指し、企業でのAI導入が加速しています。しかし、その担い手となる若手従業員がAI活用についてどのように考えているのか、そのキャリア観との関連性は十分に把握されていませんでした。このような背景から、freeeはこの調査を実施しました。

<調査概要>

  • 調査期間: 2026年3月13日~2026年3月15日

  • 調査方法: Webアンケート方式

  • 調査対象: 全国の新卒入社1~3年目の若手従業員男女(22歳~26歳)

  • 回答者数: 663名

若手従業員のAI活用状況とキャリア観

業務におけるAI活用は6割以上

調査の結果、「現在、業務においてAI(ChatGPT, Claude, Geminiなど)をどの程度活用していますか?」という質問に対し、「毎日欠かさず活用している」と回答した方が26.4%、「週に数回程度活用している」方が34.1%に上りました。これにより、若手従業員の6割以上が週に複数回以上、業務でAIを活用していることが判明しました。

業務におけるAI活用度合いに関する円グラフ

AIの主な活用用途は文章・資料作成と相談相手

「AIをどのような用途で使っていますか?」という質問(AI活用者450名が対象)では、「文章の作成・要約・校正」が249名で最も多く、「資料作成の構成案・下書き作成」が205名、「アイデア出し・壁打ち(相談相手)」が193名と続きました。この結果から、AIが得意とする文章・資料作成の領域や、思考のサポート役としての活用が積極的に進んでいることがうかがえます。

AIの業務における活用用途に関するアンケート結果を示す棒グラフ

AIスキルは将来のキャリアに直結すると約7割が認識

「AIを使いこなせるかどうかで、5年後の年収や市場価値に差が出ると思いますか?」という問いに対し、「非常に強く感じる」が46.6%、「やや感じる」が23.2%となり、合計で69.8%の若手従業員がAIスキルと自身のキャリアが密接に関係すると感じていることが明らかになりました。

AIを使いこなせるかどうかで5年後の年収や市場価値に差が出ると感じるかというアンケート結果を示す円グラフ

AI活用状況と転職意欲の関係性

AI活用を推奨する企業への転職に魅力を感じる若手は7割以上

「『AIを積極的に活用・推奨している企業』への転職に魅力を感じますか?」という質問に対しては、「非常に魅力を感じる(転職の決め手になる)」が25.8%、「やや魅力を感じる(検討材料の一つになる)」が48.7%となり、合計で74.5%の若手従業員がAI活用推進企業に魅力を感じていることがわかりました。

AIを積極的に活用・推奨している企業への転職に関する意識調査の円グラフ

転職条件としてAI活用を重視する若手は半数近く

さらに、「今後転職を検討する際に『AI活用を推奨している企業』を条件に入れますか?」という質問に対し、45.2%の若手従業員が「はい」と回答しました。これは、AI活用が企業の採用競争力に影響を与える可能性を示唆しています。

「今後転職を検討する際、AI活用を推奨する企業を条件に入れるか」というアンケート結果の円グラフ

勤務先のAI活用状況が不十分だと転職意欲が高まる

最も注目すべきは、「勤務先のAI活用状況が不十分な場合、転職を検討する理由に入れますか?」という質問の結果です。「決定的な理由になる」が20.2%、「大きな理由の一つになる」が25.8%となり、合計で46%の若手従業員がAI活用状況の不十分さを転職の大きな理由と捉えています。「少しは影響する」を含めると77.1%に達し、AIを積極的に活用していない企業では、若手従業員の転職意欲が高まることが判明しました。

勤務先のAI活用状況が不十分な場合に転職を検討する理由になるかどうかの調査結果を示す円グラフ

freeeのAI活用推進の取り組み

freeeでは、2025年から「AIネイティブカンパニー化」を掲げ、新卒・中途入社問わず従業員に対して毎月AIオンボーディングを実施するなど、社内でのAI活用を積極的に推進しています。

具体的な事例としては、AIチャットボットの活用により総務への問い合わせが半減し、年間で約991時間の業務時間を削減した実績があります。また、セールス&マーケティング部門では、AIが会議内容の要約や顧客管理システムへの情報入力、商談フェーズの判定を行うことで、商談事後処理時間を45.2%、顧客や見込み客への電話事後処理時間を56.2%削減し、顧客とのコミュニケーション時間を21.7ポイント向上させる効果が出ています。これらの取り組みが評価され、Forbes JAPAN NEW SALES OF THE YEAR 2025で「AIトランスフォーメーション賞」を受賞しています。
freee、Forbes JAPAN NEW SALES OF THE YEAR 2025で「AIトランスフォーメーション賞」を受賞に関する詳細はこちら:
https://corp.freee.co.jp/news/20250523freee_ForbesNewSalesAward.html

さらに、新卒入社1年目の従業員がAIを活用して社内向け業務効率化ツールを開発する事例も生まれています。2026年4月1日に入社する新入社員に対しても、4月3日にワークショップを含めたAI研修の実施を予定しており、freeeは今後もプロダクトだけでなく社内においてもAI活用を促進していく方針です。

まとめ

今回の調査結果は、若手従業員にとってAI活用スキルが自身のキャリア形成に不可欠な要素となっており、企業がAI活用を推進することが、優秀な人材の獲得と定着において極めて重要であることを示しています。AIの導入や活用推進は、単なる業務効率化に留まらず、従業員のエンゲージメントや企業の競争力にも直結する経営課題として捉える必要があるでしょう。

コメント