激変する観光マーケットの真実
日本の観光業界は現在、大きな転換期を迎えています。これまで「若者の旅離れ」が問題視されてきましたが、最新のデータによると、真の問題は「高齢者の旅離れ」であることが明らかになりました。団塊世代の市場撤退により、従来の昭和型観光モデルは機能不全に陥っていると指摘されています。
一方で、インバウンド(訪日外国人観光客)は2025年には4,000万人を突破し、政府は2030年には6,000万人を目指す目標を掲げています。しかし、このインバウンドの恩恵を受けるのは一部の観光地に限られ、観光地間の格差が拡大している現状も浮き彫りになっています。本書では、これらの市場環境を詳細なデータに基づいて分析し、これからの時代に対応した観光戦略を提示しています。
世界が注目する日本の観光の可能性と課題
世界の観光トレンドは、「体験価値」を重視する方向へとシフトしています。日本はこの分野で大きな可能性を秘めているものの、OECD諸国の中では体験コンテンツ消費が最低水準にあるという課題を抱えています。
また、外資系ホテルチェーンの日本進出が加速しており、マリオットグループだけでも既に100軒以上を展開しています。北海道のニセコ地域では外資による開発が活発化していますが、同時に地価高騰や乱開発といった問題も発生しています。本書では、このような外資進出のメリットとデメリットを冷静に分析し、地域主導の観光開発の重要性を強調しています。
AI時代の観光ビジネス戦略を先取り
観光業界にもAI革命の波が押し寄せています。しかしながら、生成AIサービスの利用率は、アメリカ、中国、ドイツなどの国々が59%以上に達するのに対し、日本では約27%に留まっている状況です。
海外からの観光客の多くは旅行先を探す際にAI検索を利用しており、これからの時代には「AIに選ばれる観光地」になることが不可欠であると本書は指摘しています。AIに選ばれるための7つのチェックリストが提示されており、デジタル時代の観光マーケティング手法について詳しく解説しています。
さらに、AIによる業務効率化の可能性についても触れており、ダイナミックプライシングからAIシェフまで、具体的な活用事例が紹介されています。
本書はこのような方におすすめです
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観光業界の関係者
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地方自治体職員
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DMO(観光地域づくり法人)関係者
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観光地域づくりに携わる方
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観光ビジネスへの新規参入を検討している経営者
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地域活性化に取り組む方
本書の構成
本書は以下の9章で構成されています。
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第1章 激変する旅行形態から学ぶ「国内旅行」の世界
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第2章 世界の観光市場から学ぶインバウンドの世界
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第3章 外資から学ぶ国内観光資源の世界
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第4章 人材事情から学ぶ観光マネタイズの世界
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第5章 民泊vsホテル・旅館から学ぶ宿泊施設の世界
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第6章 アクティビティから学ぶ体験価値の世界
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第7章 OTAから学ぶ旅行会社の世界
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第8章 AIから学ぶデジタル観光の世界
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第9章 DMOから学ぶ観光の未来
著者紹介
著者の内藤英賢氏は、合同会社Local Story代表を務めています。早稲田大学政治経済学部を卒業後、三菱UFJ銀行に入行。その後、吉本興業の養成所(NSC)を経て芸人として活動し、観光業界へ転身しました。株式会社アビリブに入社後、株式会社プライムコンセプトの創業にも参画し、取締役副社長COOなどを歴任。宿泊施設や観光地のマーケティング・ブランディングを中心に300以上のプロジェクトを手がけてきました。現在は地域活性化やDMO支援、講演活動など幅広く活躍しており、観光業界15年の経験を持つ実践派の専門家として知られています。
書籍情報

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タイトル: 『観光ビジネス』
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著者: 内藤英賢
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定価: 1,848円(本体1,680円+税)
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体裁: 四六判/272ページ
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ISBN: 9784295411963
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発行: 株式会社クロスメディア・パブリッシング
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発売日: 2026年3月19日


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