国際女性デーに考える:女性管理職の転職が年々増加、その背景と企業の課題

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国際女性デーに考える:女性管理職の転職が年々増加、その背景と企業の課題

3月8日の国際女性デーを前に、女性管理職の転職市場における注目すべき動向が明らかになりました。人材紹介事業を展開するジェイ エイ シー リクルートメントが、2019年から2025年までの転職支援実績データをもとに男女別の動向を分析した結果、ハイクラス人材の転職が堅調に推移する中で、特に女性管理職の転職が増加傾向にあることが分かりました。

調査の背景にあるジェンダーギャップの現状

国連女性機関の報告によると、2026年時点での女性が持つ法的権利は世界中で男性のわずか64%に過ぎず、仕事、金銭、安全、家族、財産、移動、事業、退職といった生活の基本的な分野において、女性を組織的に不利に扱っていると指摘されています。

世界経済フォーラムが発表した「Global Gender Gap Report 2025」(グローバル・ジェンダーギャップ・レポート、世界男女格差報告書)では、日本の総合順位は調査対象148ヶ国中118位(総合スコア0.666)でした。特に政治分野と経済分野のスコアが著しく低く、これらが日本の総合順位を押し下げる主な要因となっています。

Global Gender Gap Report 2025

国内の状況では、令和5年度の厚生労働省の調査によると、管理職等に占める女性の割合は、係長相当職で19.5%、課長相当職で12.0%、部長相当職で7.9%にとどまっています。政府は男女がともに希望する働き方を選択できる環境の整備を進めており、2026年4月の女性活躍推進法の改正では、従業員101人以上の企業において「女性管理職比率」などの公表を義務化するなど、企業の積極的な対応を求めています。

転職市場における女性人材の動向

総務省統計局の労働力調査によると、国内の転職希望者は2019年対比で175万人増の1,023万人となっているのに対し、実際の2025年度の転職者は2019年度との対比では23万人の減少(▲6.5%)となりました。2024年比でも約1万人の減少となっており、さらに内訳をみると、男性は2万人増加、女性は3万人減少となっています。

転職者数と転職等希望者数の推移

一方で、ジェイ エイ シー リクルートメントが支援するミドルクラス・ハイクラス人材の2025年の転職者数は、2019年対比で約1.7倍へと拡大しています。特に女性の転職者数に焦点を当てると、2025年は2019年の約2倍に増加しています。直近3年間では相対的に女性の転職数の伸び率が大きい傾向が見られ、同社がサポートした転職者に占める女性の割合も(依然として2割前後ではあるものの)、徐々に増加する傾向にあります。

JACにおける転職成約者数増加率

転職成約者に占める女性比率

このように、女性人材の流動化は、特にミドルクラス・ハイクラス層において着実に進んできていることが分かります。

女性管理職の転職が顕著に増加

さらに、ジェイ エイ シー リクルートメントが転職を支援した女性で、管理職として転職した人数は年々増えています。2025年は部長級での転職件数がやや減少していますが、本部長級以上の転職件数は2019年の12.5倍と大きく増加しました。

女性管理職転職支援実績の推移

考察:管理職キャリアのポータブルスキル化と企業の課題

管理職のキャリアが、特定の会社に縛られず、自身の強みとしてどこでも通用する「ポータブルスキル」であるという認識が広まっていると考えられます。このため、全く異なる業界からも管理職として転職する女性が増加しており、女性管理職が少ない業界などでロールモデルとして活躍する事例も出てきています。

一方で、企業が女性管理職を増やすために、管理職候補の育成、女性が働きやすい職場環境の整備、アンコンシャス・バイアスを排除した評価制度の整備など、様々な取り組みを実施しています。しかし、業態によっては新卒採用時の女性採用比率が低く、現時点で管理職に登用できる女性がいないという現実も存在します。

また、形だけの女性管理職採用であったり、プロパー社員でなければ部長以上になれないような職場環境であったりするために、再度転職を検討する女性もいるという実情も指摘されています。優秀な女性管理職を採用したいと考える企業には、女性管理職を増やすことの意義や必要性を改めて認識し、実質的な活躍の場を提供することが求められています。

株式会社ジェイ エイ シー リクルートメントについて

株式会社ジェイ エイ シー リクルートメントは、1975年に英国で設立され、日本では1988年に設立されました。2025年5月1日にはJACグループとして50周年を迎えます。スペシャリストや管理職人材の紹介に特化しており、コンサルティング型の人材紹介会社としては国内最大クラスの東証プライム市場上場企業です。国際ビジネス経験を持つ人材紹介に強みがあり、日本国内では外資系企業や日系企業の海外事業などのグローバル領域の求人を多数取り扱っています。海外では英国、ドイツ、アメリカおよびアジアの世界11ヵ国、34拠点で事業を展開し、人材紹介事業の他、雇用代行サービスやコンサルティング事業も行っています。その他グループ会社として、外資系企業に特化したJAC Internationalや、バイリンガル人材に特化した求人サイトを運営するCareerCrossを傘下にもつグローバル企業です。

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