人とAIロボットの共生社会に向けた事業ピッチ
イベントでは、NECソリューションイノベータ イノベーションラボラトリから「Ambient Intelligence(AmI)コア」をテーマに、人とAIロボットが共生する社会構想が提示されました。介護、育児、労働といった将来の社会課題を背景に、単なる作業の代替に留まらず、人の状況や意図を理解し、社会的文脈を踏まえて行動するAIロボットの必要性が強調されました。
ロボット普及の鍵として「物理的安全」「心理的安全」「社会的文脈理解」の3点が挙げられ、研究から事業への転換に向けた具体的な論点が共有されました。これに対し、参加者からは講評ではなく、段階的な検証設計や実装までのスピード感、体制構築に関する率直な提案が交わされました。また、東京電力パワーグリッドによる事例発表や、スタートアップ各社による事業ピッチも実施されました。

未完成な構想を外部に開く意義
本イベントの最大の意義は、探索テーマを未完成のまま早期に外部に公開し、実装を前提とした議論にさらした点にあります。一般的に、大企業では構想の未整理な部分や弱点を外部に公開することは容易ではなく、社内での検証が進んでから発表されることが多いとされています。
しかし、今回はあえて未完成な段階で議論の場に載せることで、各業界の専門家から率直なフィードバックを受け、社会実装を目指す姿勢を示しました。AIが急速に進化する現代において、このようなスピード感は今後ますます重要になると考えられます。実装とは、不確実性と向き合いながら前進するプロセスであり、NECソリューションイノベータがそのプロセスをいち早く実行したことに、今回の開催の意義がありました。
開催後のアンケートでは、参加企業の78%が自社の実証フィールドやアセットの提供に関心を示しました。それぞれの技術、研究、現場を持ち寄り、今回生まれた連携の芽を実際のPoC(概念実証)や協業へと発展させながら、より多くのアセットが交差する場へと進化させていくことが期待されています。
スタートアップによる新規事業創出と、事業会社における新規事業開発は、背景や制約こそ異なるものの、「0から1を生み出す」という共通の課題を持っています。閉じた環境で構想を磨くのではなく、早期に外部と連携し、実証・検証を通じて事業を社会実装していくことの重要性が改めて認識される機会となりました。
今後の展望と「人」の輪
「NEC Intra Ale Pitch」は、構想を実装へと前進させる場として今後も継続されます。今回の登壇テーマとシナジーのある参加団体との議論はすでに進展しており、検証に向けた共同プロジェクトも動き出しています。
社会実装を進める上では、知財や投資といった課題も避けて通れないテーマとなりますが、既存の手法にとらわれず、企業、専門家、スタートアップが持つ技術、研究、アセットを持ち寄りながら、時代のスピードに対応した多様な主体の挑戦をつなぐ場を創出していく方針です。また、このような取り組みに共感する「人」の輪を広げていくことも目指しています。
今後の展開にぜひご期待ください。
開催概要
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イベント名:NEC Intra Ale Pitch
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開催日時:2026年2月16日(月)
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会場:NECソリューションイノベータ株式会社(東京都江東区新木場1丁目18-7)
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形式:招待許可制・事前申込制
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主催:NECソリューションイノベータ株式会社 イノベーションラボラトリ
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企画・開催:yellow door株式会社
企画・開催会社について
yellow door株式会社は、新規事業の伴走支援、資金調達、広報支援を通じて、企業の価値創出と社会実装を支援する事業支援会社です。複数のコミュニティ運営を通じて、スタートアップや企業内イントレプレナーの挑戦を共創機会につなげるとともに、エンジェル投資家コミュニティ「Power Angels」にてファンドの組成・運営を行っています。
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エンジェル投資家コミュニティ Power Angels: https://power-angels.com/


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