連載開始の背景:「エシカル」から「マインドフル」へ
SHOKAYジャパンオフィス代表の林 民子氏は、2007年よりNPO法人ソーシャル・コンシェルジュを通じてエシカル・ファッションの普及に努めてきました。その後、2016年からはファッション業界紙『繊研新聞』で1年間、『マインドフルファッションのABC』を連載しています。当時、「サステナブル」や「エシカル」といった言葉が広がりつつあった中で、それらが単なるマーケティング用語として消費されることへの疑問から、より本質的な問いを追求しました。
林氏は、「もったいない」や「おたがいさま」といった日本人が本来持っていた感覚こそが、未来を拓く鍵であると感じていました。外来語である「エシカル」ではなく、私たち自身の内側にある「マインドフルな視点」でファッションと向き合いたいという思いが、この連載の原点となっています。約10年の時を経て、この繊研新聞の連載が復刻・再構成され、2025年秋にnoteマガジン『Happy Closet』としてスタートしました。
マガジン概要
新連載マガジン『Happy Closet~マインドフル・スタイルのABC』の詳細は以下の通りです。
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マガジン名: Happy Closet~マインドフル・スタイルのABC
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掲載プラットフォーム: note (note.com)
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著者: Tamiko Hayashi @DGBH (林 民子)
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コンセプト: 服が福を招く、幸せなクローゼットの作り方。心が満ちるマインドフルなファッションの視点をお届けする連載
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構成: 2016年~2017年に繊研新聞に連載された『マインドフルファッションのABC』を復刻・再構成し、2026年現在の視点からのコメントを加えて掲載されます。
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掲載記事ラインナップ(抜粋)
繊研新聞での連載を基に、2025年~2026年の視点が加わって再構成された記事群の一部をご紹介します。
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エシカルからマインドフルへ: 「もったいない」「おたがいさま」という日本古来の感覚からマインドフルファッションを考察します。
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ファッションは消費するものではなく、一緒に生きていくもの: SDGs・サーキュラーエコノミー・ESG投資の時代に、服との新しい関係を問い直します。
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世界を変えた1冊の本: SHOKAY創業物語『世界を変えるオシゴト』が伝えるソーシャルビジネスとファッションの接点について解説します。
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ファッションの「見えないコスト」を計算する: ケリング(グッチ・サンローラン等の親会社)が試みた環境損益計算書(EP&L)の取り組みを紹介します。
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「捨てる」をなくす経済革命: 2016年時点でサーキュラーエコノミーを予見したコラムを、2026年の視点で読み解きます。
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言葉よりも雄弁なドレス: ファーストレディ、ミシェル・オバマが服に込めたメッセージと「ファッション外交」について深掘りします。
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ファッションにマインドフルな輝きを: ホリデーシーズンに問い直す「輝き」の定義と、内側から満ちる豊かさについて考えます。
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政治が壁を作るとき、服は架け橋になる: ピース・ファッションという希望、アフガニスタンの刺繍から広がる平和の可能性を探ります。
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冬の日に、心と体を温める二つの魔法: 「マインドフル・ニット」という提案を通じて、編み物と良質な素材がもたらす温かみを紹介します。
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ユニフォームもサステナブルに!: 制服・ユニフォームが組織の未来を語る時代に、「何を着るか」という問いが持つ力を解説します。
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ロイヤルファミリーの「心あるスタイル」: ヴィクトリア女王の編み物からチャールズ国王のサステナブルファッションへと続く系譜をたどります。
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スマート・ケア(賢いお手入れ): パリ発スマートケア7習慣と、マイクロプラスチック問題、衣服の長寿命化について考察します。
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お直し新時代: リペア・リメイク文化の復活と、大切な服を直して長く着るという選択肢について紹介します。
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進化するシェア・ファッション: BEAMSの公式リセールサービスなど、シェアエコノミーがファッションをどのように変えるかについて解説します。
SHOKAYとDGBHについて
SHOKAY
世界で初めて「ヤク」素材に焦点を当てたリジェネラティブ・マテリアルブランドです。2006年にハーバード大学ケネディスクールで国際協力を学ぶ2人の学生が、チベット族の貧困問題解決を目指して立ち上げました。エシカル・ニットのパイオニアとして知られ、その創業物語は書籍『世界を変えるオシゴト』(講談社、2010年)にもなっています。
ヤクの毛は1頭から年間わずか100gしか採れない希少な素材で、カシミヤ以上の保温性を持ちながら、通気性や柔軟性に優れ、毛玉になりにくいという特徴があります。トレーサビリティを確保しつつ、上質なニット製品や毛糸を生産・販売しており、国連のSDGs17目標のうち12目標の達成に貢献するブランドです。
DGBH
2010年に表参道ヒルズでSHOKAYを軸としたエシカルなライフスタイルを提案するセレクトショップ「DGBH(DoGood, BeHappy!)」を1年間限定でプロデュースしました。以来、「マインドフルな暮らしを楽しみながら、幸せに生きる」をコンセプトに、セミナーや旅行の企画・運営、商品企画・開発、コンテンツ制作など多岐にわたる事業を展開しています。
現在はnoteにて、心と暮らしを豊かに再生するリジェネラティブなファッションの視点から「服が福を招く、幸せなクローゼットの作り方」をテーマに【Happy Closet~マインドフル・スタイルのABC】を連載中です。
代表取締役プロフィール:林 民子氏
ダブルツリー株式会社の代表取締役である林 民子氏は、外資系エンターテインメント会社、VOGUE NIPPON発行出版社、欧米ファッションブランドの広報を経て、2007年にNPO法人「ソーシャルコンシェルジュ」を設立しました。エシカルファッションの普及にいち早く取り組み、10年以上にわたり活動を牽引しています。2008年からはSHOKAY日本代表に就任しました。
30年以上にわたりヨガと瞑想を実践し、龍村式健康ヨガ指導者養成講座を修了。米国森林セラピーガイドの資格や、長野県信濃町認定「森林メディカルトレーナー」養成講座を修了し、信濃町森林療法研究会「ひとときの会」の会員でもあります。現在は北海道ニセコ町にて、森林セラピープログラムを提供する一棟貸しリトリートコテージ「おくすりファーム」を準備中です。自身のInstagramでは、札幌とニセコでの北海道2拠点暮らしの日々を発信しています。
林氏は、「9年前のコラムを読み返すたびに、あの頃の問いが今もまったく古びていないことに気づきます。むしろ、世界がようやくそこに追いついてきた感覚さえあります。『服』と『福』は同音。着るものが心を整え、心が整えば行動が変わり、行動が変われば社会が変わる。そんな小さくて大切な連鎖を、このマガジンを通じてお伝えしていきたいと思っています。ぜひ、フォローしていただけると嬉しいです。」と語っています。この連載を通じて、ファッションがもたらす心の豊かさや、持続可能なライフスタイルへのヒントが提供されるでしょう。


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